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児童買春と虞犯

2019-05-25

児童買春と虞犯

~ケース~

兵庫県神戸市中央区の高校2年生のAさんは自宅にほとんど帰らず,学校の友人やインターネットで知り合った人の家に宿泊するなどして日々を過ごしていた。
また,Aさんはお小遣いや食費などを稼ぐためにSNSや掲示板で援助交際の募集をしていた。
Aさんは何人かの男性と関係をもち,その都度,2万~3万円を受け取っていた。
ある日,AさんがSNSの書き込みに応じて待ち合わせの場所に行くと,兵庫県生田警察署の生活安全課のXが待っていた。
兵庫県生田警察署のサイバー補導員であるXの捜査手法は,援助交際の募集などの書き込みに対し,応じたふりをし,待ち合わせ場所で児童を補導するというものであった。
警察から連絡を受けたAさんの両親は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談を利用した。
(フィクションです)

~児童買春の発覚~

警察の生活安全課などは、サイバー補導としてネット上で児童買春援助交際の募集などを監視し,未然に防ぐ活動をしています。
援助交際などの募集に乗ったふりをし,会う約束をし,女児を補導します。
このような手法はおとり捜査で違法ではないかと思われるかもしれませんが,既に援助交際などの犯意をもって誘っている児童に対して未遂段階で補導をするという趣旨であり,新たに犯意を誘発しているわけではなく適法であると解されています。

~児童買春と補導~

児童買春は「児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(通称:児童ポルノ禁止法,児童買春禁止法etc)」によって禁止されており,児童買春をしたものは処罰されます。
児童買春禁止法は児童買春をした者のみが処罰され,売春をした児童を処罰する規定はありません。
これは立法趣旨が「児童の権利の擁護」であるためです。
児童買春の当事者は売春防止法における「売春」をしたといえますが,売春防止法には売春行為そのものに罰則は設けられていません。
そのため,児童買春において売春した側の児童が刑事罰を受けるということは原則ありません。
しかし,児童買春補導されてしまった児童は少年法の手続きによって保護処分を受けることにな場合もあります。
具体的には,以下のとおり少年法の規定に抵触します。

少年法(抜粋)
第3条
1 次に掲げる少年は,これを家庭裁判所の審判に付する。
三 次に掲げる事由があつて,その性格又は環境に照して,将来,罪を犯し,又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年
イ 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること。
ロ 正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと。
ハ 犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し,又はいかがわしい場所に出入りすること。
ニ 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること

この規定に該当する者を虞犯(ぐはん)少年と呼びます。
成人の場合は,特定の犯罪をしなければ処罰をうけることはありません(罪刑法定主義)。
一方,少年の場合には,上記の虞犯少年に該当する場合には家庭裁判所の審判に付される場合があります。
虞犯少年の規定には罪を犯したことは要件になっていませんので,犯罪をしていなくても家庭裁判所の審判に付されることもあります。
審判により下される保護処分は刑罰ではありませんが、少年院送致をはじめとして少年の生活を制限する側面があることは否定できません。

虞犯少年として家庭裁判所の審判に付される場合,生活環境や日常生活などに大きな問題がある場合が多いです。
そのため,通常の少年事件に比べ,虞犯少年として審判に付された場合は少年院送致となる場合が高くなっています。

~弁護士として~

虞犯少年の場合,少年院送致の割合も高いため、審判に先立って観護措置がとられる可能性も高くなります。
観護措置がとられてしまうと少年鑑別所に収容され,大半の場合4週間少年鑑別所で生活することになります。
少年鑑別所にいる間は学校に通うことはできなくなります。
少年鑑別所は、身柄保全や心身鑑別などの重要な役割を担っています。
とはいえ,少年が身柄拘束されることは少年自身やご家族の方にとって大きな負担となります。
そこで少年事件に詳しい弁護士が弁護活動や付添人活動をすれば、早期釈放保護観察処分が実現できる場合もあります。
保護観察処分は基本的に家庭での更生を期待するものなので、やはり少年院送致とは自由の制約の程度が全く異なります。
いずれにせよ対応が早いに越したことはないので、できるだけ早く少年事件に詳しい弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所少年事件刑事事件専門の法律事務所です。
お子様が非行により警察のお世話になってしまいお困り・お悩みの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。
事務所での無料法律相談・警察署での初回接見のご予約を24時間受け付けています。
(初回の法律相談は無料です)

弁護人,付添人の弁護活動②

2019-05-20

弁護人,付添人の弁護活動②

京都府南丹市在住の少年A君は,少年B君から誘われ,B君と共謀して小遣い銭稼ぎにひったくりを企てました。B君が,真夜中,被害者女性が運転する自転車の前かごからバックをひったくった一方で,A君は,周囲に誰もいないか見張りの役を務めました。その際,被害女性が転倒して怪我をしましたが,B君は,被害女性から助けを求められた数名の男性に取り押さえられ,強盗致傷罪の現行犯で逮捕されました。一方,A君は,その場から逃げることができましたが,B君とのLINEのやり取りなどからB君との共謀が発覚し,後日,窃盗罪の共謀として逮捕され,その後勾留されてしまいました。
(フィクションです)

~ 前回からの続き ~

A君は窃盗罪勾留されてしまいました。そして,勾留期間は,はじめの10日間に加えて10日間延長され,合計で20日間勾留されてしまいました。その後,A君の事件は家庭裁判所に送られ,A君に対し観護措置決定が出され,A君は少年鑑別所に収容されてしまいました。

前回は,家庭裁判所送致前の「弁護人」の弁護活動をご紹介しましたが,今回は,家庭裁判所送致後の「付添人」の弁護活動についてご紹介したいと思います。

~ 付添人の弁護活動 ~

少年事件を家庭裁判所に送致する目的は,「少年の健全な育成を期し,非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うこと」などにあります(少年法1条)。そこで,付添人活動の目的も「少年の性格の矯正,環境の調整」に主眼が置かれます。

* 保護処分 *

保護処分とは,少年審判において,少年に非行(犯罪)事実が認められる場合に,少年の健全な育成,更生を目的として下される処分のことをいいます。保護処分には「保護観察」「児童自立支援施設・児童養護施設送致」「少年院送致」の3種類があります(少年法24条1項)。なお,保護処分のほか,審判すら開かれない「審判不開始決定」,審判を開いた上で保護処分を下さない「不処分決定」というのもあります。

= 観護措置決定に対する異議申立て =

少年鑑別所に送致(収容)する旨の決定に対しては異議申し立てをすることができます(少年法17条の2)。異議申立てが受け入れられれば,少年は少年鑑別所から釈放されます。

= 接見 =

家庭裁判所送致前と同様,送致後も少年との面会(接見)が基本の活動となります。面会では,将来の進路,家族・友人との関係など更生に向けた取り組みなどについて話をお聴きします。

= 学校,職場,家族,身元引受人との調整 =

少年が社会に復帰した後の環境を整備することも必要です。そのためには,学校,職場,家族,身元引受人などと調整して社会復帰後の環境を整えておく必要があります。

= 家庭裁判所調査官との面談 =

家庭裁判所調査官は,少年及びその保護者と面会するなどして,紛争の原因や少年が非行に至った動機,生育歴,生活環境等を調査し,その結果を家庭裁判所に報告します。この報告の際,家庭裁判所調査官は家庭裁判所に少年の保護処分に関する意見を申し立てることができます。そのため付添人としては,家庭裁判所調査官と面談して,少年の更生に向けた取り組みなどを報告する必要があります。

= 法律記録,社会記録の閲覧,謄写 =

「法律記録」とは,非行(犯罪)事実の存否を判断するために用いられる記録です。要するに,検察庁から家庭裁判所に送られる供述調書等の書類のことをいいます。「社会記録」とは,家庭裁判所の送致後に作成される記録で,家庭裁判所の調査官が作成した調査結果や少年鑑別所の鑑別結果です。社会記録は,裁判官が,少年審判で保護処分を決める際の重要な資料となります。付添人は,まず法律記録を閲覧,謄写して少年が本当に非行を犯したかどうか確認した上で,社会記録を閲覧・謄写し,少年の更生や環境調整のための活動に活かしていきます。

= 少年審判への出廷 =

決められた期日の少年審判へ出廷します。少年審判では,少年,保護者に事件のことや今後の生活などについて質問し,最後に,保護処分に関する意見を述べます。

~ おわりに ~

以上,これまで「弁護人付添人の弁護活動」と題して少年事件における弁護活動についてご紹介してきました。もし,お子様が刑事事件少年事件に関わるようなことがありましたら,ぜひ,一度,弊所までご連絡ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,刑事事件少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談初回接見サービスを24時間受け付けております。
ぜひ一度ご相談ください。
(京都府南丹警察署までの初回接見費用:4万1,100円)

弁護人,付添人の弁護活動①

2019-05-15

弁護人,付添人の弁護活動①

京都府南丹市在住の少年A君は,少年B君から誘われ,B君と共謀して小遣い銭稼ぎにひったくりを企てました。B君が,真夜中,被害者女性が運転する自転車の前かごからバックをひったくった一方で,A君は,周囲に誰もいないか見張りの役を務めました。その際,被害女性が転倒して怪我をしましたが,B君は,被害女性から助けを求められた数名の男性に取り押さえられ,強盗致傷罪の現行犯で京都府南丹警察署に逮捕されました。一方,A君は,その場から逃げることができましたが,B君とのLINEのやり取りなどからB君との共謀が発覚し,後日,窃盗罪の共犯として逮捕され,その後勾留されてしまいました。
(フィクションです)

~ はじめに ~

少年とは20歳未満の男女のことをいいます。少年にとって逮捕という手錠をはめられ身柄を拘束されることは精神的にもかなりショックなことだと思います。また,そのご家族にとっても同じことが言えるのではないでしょうか?そんなとき,弁護人付添人は少年にどんなことができるのでしょうか?今回は,弁護人付添人逮捕された少年のためにできることを中心に紹介していきたいと思います。

~ 弁護人,付添人 ~

ところで,弁護人付添人の違いはお分かりでしょうか?
少年事件の場合,少年の弁護をしてくれる人を事件の家庭裁判所送致の前と後とで区別しています。送致前を弁護人,送致後を付添人と呼んでいます。弁護人弁護士の中から選任しなければならないのが原則です(刑事訴訟法31条1項)。一方で,付添人は,弁護士のみならず,家庭裁判所の許可を受ければ保護者でもなることができます(少年法10条2項)。しかし,家庭裁判所送致後も専門的な知識が必要となる場面が多いですから,通常は,弁護士が付添人となることが多いようです。

~ 弁護人の弁護活動 ~

前置きはこれくらいにして早速本題に入りたいと思います。まず,今回は,家庭裁判所送致前,つまり,弁護人の弁護活動についてご紹介いたします。ただし,ここでご紹介する弁護活動はあくまで一般的なもので,その内容は個別事案により異なってきますことを予めご了承ください。

= 接見 =

まずは,少年との面会(接見)が基本の活動となります。精神的にまだまだ未熟な少年にとっては弁護士の存在は心強いでしょう。接見では,事件の認否によって具体的なアドバイスをさせていただくことができます。取調べへの対応方法のアドバイス,事件の見通しなどをお伝えすることも可能です。また,少年が学生・生徒であれば,学校との橋渡し役を務めることも可能です。

= 釈放に向けた活動 =

ご依頼された時期により異なりますが,勾留前であれば,警察官,検察官,裁判官に釈放するよう,また勾留の理由,必要がないことを意見書などにまとめて訴えることによって早期釈放を促します。また,勾留決定後,または観護措置決定後であれば,その決定に不服申し立てを行うなどして早期釈放に努めます。

= 示談交渉 =

示談交渉は弁護士にお任せください。示談交渉をはじめるには,捜査機関(警察,検察)から被害者の氏名,連絡先,住所などの個人情報を取得する必要がありますが,個人情報を取得できるのは弁護士しかいません。また,示談交渉にあたっては相手方を条件を詰めていく必要がありますが,それには知識や経験が必要となります。示談が成立すれば早期釈放に繋がることもあります。

= 家庭裁判所への意見書の提出 =

勾留決定後は最大20日間,身柄拘束されます。そして,家裁送致後は家庭裁判所の観護措置という決定が出れば,今度は少年鑑別所に収容されてしまいます。そこで,弁護人としては家庭裁判所に対し,観護措置は必要でない旨の意見書を提出するなどして早期釈放に努めます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,刑事事件少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談初回接見サービスを24時間受け付けております。
ぜひ一度ご相談ください。
京都府南丹警察署までの初回接見費用:4万1,100円)

年齢切迫少年の傷害事件

2019-05-10

年齢切迫の少年事件

~ケース~

福岡県福岡市中央区在住の大学2年生のAさんは、些細な口論から同級生のVさんを殴ってしまい怪我をさせてしまいました。
Vさんが福岡県中央警察署に被害届を出したことによって、Aさんは傷害罪の疑いで福岡県中央警察署で事情を聞かれることになりました。
Aさんは現在大学2年生の19歳ですが,2ヵ月後に誕生日を迎え20歳になります。
Aさんの両親は、今後のAさんがどのような刑事手続きになるのか不安になり、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談しました。
(フィクションです)

~少年法~

日本において刑事事件を起こしてしまった場合,被疑者が成人であるか少年であるかによって手続きが大きく異なります。
少年および成人は少年法第2条1項で次のように定められています。

第二条 この法律で「少年」とは、二十歳に満たない者をいい、「成人」とは、満二十歳以上の者をいう。

なお,20歳未満の者が婚姻をすると、民法753条により成年とみなされます。
ですが、これはあくまでも民事法上の話であり、刑事法の領域である少年事件では通常どおり少年として扱われます。

成人による通常の刑事事件では、事件が警察署から検察庁に送致されたあと,検察官が事件を起訴するかどうかを判断します。
事件が起訴された場合は、略式手続の同意により罰金刑が科されるか、刑事裁判が行われて有罪無罪の判断と量刑が行われます。
事件が起訴されなかった場合は、不起訴となって直ちに事件が終了します。
不起訴の理由で多いのは起訴猶予であり、これは犯罪の立証は見込めるものの事件後の情状などにより刑罰を科す必要はないと判断されたことを指します。
その他,違法な捜査があった場合や検察官の捜査により犯人でなかったことが判明した場合などに、嫌疑なし嫌疑不十分で不起訴となる場合もあります。

一方,少年事件では、検察官が送致を受けた事件をすべて家庭裁判所に送致するのが原則です(全件送致主義)。
その後,家庭裁判所は調査・審判を経て少年に対する保護処分を決定します。
事件後の情状などによってそもそも審判を開始しない場合(審判不開始)や,審判の結果保護処分には付さないとものとする場合(不処分)もあります。
これらとは別に,家庭裁判所から検察官に事件が再び送致されることもあり、この再度の送致を逆送といいます。

検察官に少年事件逆送するのは大きくわけて2つの場合があります。
一つ目は、少年事件であっても刑事処分が相当である場合です(少年法第20条)。
一般的に,被害者が死亡してしまっている事件や放火事件などの重大な事件が検察官に逆送される傾向にあります。
また,事件を起こした時に16歳以上の少年で,故意の犯罪行為により被害者を死亡させた事件については,裁量の余地なしに検察官に逆送するのが原則となります。
ただし,犯行の動機及び態様,犯行後の情況,少年の性格,年齢,行状及び環境その他の事情を考慮し,刑事処分以外の措置を相当と認めるときは,例外的に検察官に逆送しないとされています(少年法第20条第2項但書)。

もう一つの場合は,年齢超過による検察官送致です。
年齢超過とは、少年事件が家庭裁判所に送られ,調査・審判の間に少年が誕生日を迎え成人となった場合をいいます。
この場合には、少年法19条2項により事件が検察官に送致されることになります。
家庭裁判所から事件の逆送を受けた検察官は犯罪の嫌疑があるときは起訴しなければならないと定められています(少年法45条5号)。
ただし,送致後の情況により訴追を相当でないと思料するときは起訴しなくてもよいと定められています(同条但書)。
これは通常の刑事事件の手続きの起訴猶予処分に相当する処分であると考えられます。

~逆送されないために~

刑事処分相当による逆送の場合には,少年法20条2項但書により逆送しない場合もありえます。
一方,年齢超過による逆送は,裁量によって逆送しないということはできず必ず逆送する必要があります。

そのため,年齢超過による逆送を防ぐためには,誕生日を迎える前に事件を終局させる必要があります。
今回のようなケースであれば、被害者の方と示談交渉することによって事件を早期に終局させることで,誕生日を迎える前に審判不開始不処分となる可能性もあります。
ただ,少年事件は被害者の方も少年である場合も多く,ご両親の方と示談交渉をすることが多くなります。
また,被害者の方が知り合いという場合であれば直接示談交渉できる可能性もありますが,知り合いでない場合にはそもそも連絡を取ることが困難です。
そうした状況でも,弁護士であれば,警察や検察から被害者の方の連絡先を聞いて示談交渉ができる場合もあります。
まずは弁護士に相談されるのがベストな選択肢です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は少年事件・刑事事件専門の法律事務所です。
未成年のお子様が刑事事件を起こしてしまいお悩みの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。
初回接見・無料法律相談のご予約を24時間受け付けております。
(初回接見費用:35,000円)

無免許運転と交通保護観察

2019-05-05

無免許運転と交通保護観察

~ケース~

東京都練馬区の高校2年生のA君(17歳)は親の所有する乗用車を勝手に運転していた。
ある日,たまたま実施されていた交通検問において無免許運転であることが発覚した。
A君は道路交通法違反(無免許運転)の疑いで現行犯逮捕され,警視庁光が丘警察署に連れていかれた。
警視庁光が丘警察署から連絡を受けたA君の両親は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談した。
(フィクションです)

~無免許運転~

一般に無免許運転は純無免,取消無免,停止中無免,免許外運転の4種類に大別されます。
純無免はこれまでに1回も免許の交付を受けた事がない場合,取消無免は免許が取消されたにも関わらず運転した場合,停止中無免は運転免許の停止中に運転した場合,免許外運転は免許は持っているものの運転してはいけない車種を運転した場合をいいます。
特に,普通免許の場合,取得時期によって中型自動車が運転できるかどうかが変わってきますので業務などで運転をする場合には注意が必要です。
A君の場合は17歳であり,年齢から考えてそもそも普通自動車の運転免許は交付されることはありませんので、無免許運転のうち純無免となります。

無免許運転は、道路交通法第64条で「何人も,第84条第1項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで,自動車又は原動機付自転車を運転してはならない」と規定されています。
罰則は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金と定められています(道路交通法117条の2の2)。

~少年事件~

A君は高校2年生の17歳ですので通常の刑事事件ではなく少年事件として扱われます。
通常の刑事事件では事件が警察から検察官に送致された後,検察官によって起訴するかどうかが判断されます。
一方,少年事件の場合,事件が検察官に送致された後は,全件家庭裁判所に送致されます。
事件の送致を受けた家庭裁判所は家庭裁判所調査官による調査の結果を踏まえ,少年を審判に付し保護観察処分とするか,通常の刑事事件として扱うために事件を検察官に送致するかを決定します。
家庭裁判所調査官による調査の結果,審判に付された場合にはほとんどの場合,保護観察処分や少年院送致になります。

少年である場合,無免許で車を運転することにあまり抵抗感がなく,無免許運転を軽く捉えている場合も多いです。
無免許運転以外の非行事実などによっては保護観察処分ではなく少年院送致となってしまう可能性もあります。

なお,少年事件の中でも交通事件の場合,交通保護観察という一般の保護観察よりも期間が短い特別な保護観察処分となる場合があります。
一般の保護観察の場合,おおむね1年を経過し,3カ月以上継続して成績が良好であれば解除されます。
交通保護観察の場合,おおむね6月を経過していることが解除の目安とされています。
交通保護観察では一般保護観察に準じた指導監督に加えて,交通法規や運転技術等に関する個別指導,交通道徳や運転技術の向上を図るための集団処遇等が行われます。
また,少年の交通事件では,家庭裁判所での処分より刑事処分として罰金刑に処すため、検察官に逆送されることが他の少年事件より多くなっています。

~弁護活動~

少年が無免許運転をしてしまった場合には,少年自身が犯した罪の重さを自覚し,真摯な反省をすることが重要です。
そして,再犯防止への取り組みを行うことが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件少年事件専門の法律事務所です。
お子様が無免許運転をしてしまいお困りの場合、弁護士が今後の手続きや再犯防止策について無料法律相談にてご説明差し上げることができます。
無料法律相談のご利用をお考えの場合は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。
無料法律相談・初回接見のご予約は24時間受け付けております。
(警視庁光が丘警察署までの初回接見費用:36,800円)

少年審判に向けた手続き

2019-04-30

少年審判に向けた手続き

~ケース~

A君は15歳の中学3年生です。
家庭環境は悪くありませんでしたが、中学生になってから不登校、深夜徘徊などの素行不良が目立っています。
深夜徘徊中、東京都八王子市内のコンビニで店員にナイフを示し、「金を出せ」と要求しましたが、通報されてしまい、お金を奪わずに逃走しました。
4時間後、付近を警戒していた警視庁高尾警察署の警察官に職務質問をされ、強盗未遂罪の疑いで緊急逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

~少年事件ではどのような手続きが行われるか?~

Aさんは、少年(20歳未満の男女をいいます)ですから、少年事件として手続が進行します。
少年法は「少年の健全育成」を目指す保護主義を掲げており、成人の刑事事件の手続とは大きく異なる点が存在します。

(逮捕後の勾留)
捜査段階では、少年事件においても刑事訴訟法の適用がありますから、逮捕後さらに身体拘束を行う必要があると判断された場合には、「勾留」されることになります。
通常の刑事事件においては、
①罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があり、
②(ⅰ)住所不定、(ⅱ)逃亡のおそれ、(ⅲ)罪証隠滅のおそれのうちいずれか一つの理由があり、
勾留の必要性が認められる場合に勾留の要件を満たします。
少年事件においては、少年を勾留することによる悪影響が考慮されており、上記の要件に加えて「やむを得ない場合」に勾留をすることができるとされています。
勾留される期間は最長10日間、勾留延長されればさらに最長10日間となります。

(勾留に代わる観護措置)
少年を身体拘束する場合における処遇上の配慮として、「勾留に代わる観護措置」の制度が挙げられます。
鑑別所で身体拘束を受けることになりますが、留置場における拘束よりも一般的に環境が良好とされています。
身体拘束を受ける期間は10日間で、延長はできません。

(全件送致主義)
通常の刑事事件において、検察官は、捜査を遂げた事件につき、被疑者を起訴するか、不起訴にするかを決めなければなりません。
この場合、有罪の立証ができると考えている場合であっても、犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況を考慮し、裁判にかけない「起訴猶予処分」を行うことができます。
これに対し、少年事件では「全件送致主義」が採用されており、捜査機関は、犯罪の嫌疑があると判断したときは、全ての事件を家庭裁判所に送致しなければなりません。

~家庭裁判所へ送致されたあと~

家庭裁判所へ送致された後は、事件について調査がなされます。
調査は、非行事実の存否、要保護性(少年の犯罪的危険性、矯正可能性、保護相当性)について行われます。
この結果は、後に行われる審判の結果にも影響します。

(観護措置)
少年の心情の安定・情操の保護を図りながら鑑別を行う制度です。
在宅で観護を行う「調査官観護(在宅観護、1号観護などとも呼称)」と、少年鑑別所に収容して観護を行う「収容観護」があります。
前者の調査官観護はほとんど活用されておらず、実務上「観護措置」というときは、後者の収容観護を指します。
収容観護の期間は2週間を超えることができず、とくに継続の必要があるときに1回に限り更新することができます。
さらに、一定の事件については、「特別更新」が認められ、さらに2回を限度として更新することができます。
特別更新がなされた場合には、最長8週間観護措置をとることができます。

(審判)
審判開始決定が出されると、家庭裁判所による審判が行われます。
少年の非行事実、要保護性について審理され、最後に①不処分、②保護処分(少年院送致、保護観察処分、児童自立支援施設または児童養護施設送致)、③都道府県知事または児童相談所長送致、④検察官送致、⑤試験観察処分のいずれかの処分がなされます。

少年院送致の処分がなされると、少年院に収容され、矯正教育を受けることになります。
できるだけ少年にとって負担の少ない処分により、社会復帰を目指すことが理想的です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする法律事務所であり、少年事件に関しましても解決実績が豊富です。
お子様が強盗未遂事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご依頼ください。
(相談は0120-631-881まで。警視庁高尾警察署までの初回接見費用:35,800円)

公務執行妨害罪で逮捕・接見

2019-04-25

公務執行妨害罪で逮捕・接見

事例:
少年A(17歳)は、神奈川県川崎市麻生区で深夜に仲間と集まり騒いでいたため、警察官による職務質問を受けた。
少年Aは、いきなり走り出し振り切って逃げたところ、警察官は転倒し、職務質問を継続できなくなった。
神奈川県麻生警察署の警察官は、少年Aを公務執行妨害罪の疑いで逮捕した。
少年Aの家族は、公務執行妨害罪を含む少年事件に強い弁護士に相談することにした。
(本件は事実を基にしたフィクションです。)

~公務執行妨害罪における暴行~

本件で少年A(17歳)は、職務質問を振り切り警察官を転倒させたことによって、公務執行妨害罪逮捕されています。
刑法は、95条1項において、「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する」として、公務執行妨害罪を規定しています。
警察官も、「国又は地方公共団体の職員」として、刑法7条の規定する「公務員」に該当することから本罪の成否が問題となります。

もっとも、95条1項にいう「公務員」に対する「暴行」は、多くの人が想起するであろういわゆる暴行罪(刑法208条)にいう「暴行」とは、同じ文言でありながらその意味内容が異なります。
暴行罪における「暴行」とは、人の身体に対する不法な有形力の行使をいいます(いわゆる「狭義の暴行」)。
これに対し、公務執行妨害罪における「暴行」は、人に向けられた不法な有形力の行使であれば足り(いわゆる「広義の暴行」)、暴行罪のように人の身体に対するものでなくてもよいと解されています。
すなわち、不法の有形力の行使が人に向けられていれば対象が物であっても、公務執行妨害罪の「暴行」には当たりうるのです。
このように、「暴行」を広く解釈しているのは、公務執行妨害罪の保護法益が、公務員の身体等を特別に保護するものではなく、公務それ自体の適正かつ円滑な遂行を保護するものであるため、公務の執行を妨害する程度で足りると考えられているためであるとされています。
したがって、公務員たる警察官等の身体に危害を加える意思を有しておらず、軽い気持ちで警察官を転倒させてしまったことによっても、公務執行妨害罪が成立してしまう危険性があることに注意が必要です。

~少年事件特有の弁護活動の一例~ 

少年事件においても、逮捕後は、公務執行妨害罪が「罰金以下の刑にあたる犯罪」(少年法41条前段)ではない以上、原則として検察官に送致されます(刑事訴訟法246条)。
そして、少年法においては、「検察官は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑があるものと思料するときは……これを家庭裁判所に送致しなければならない」(42条1項前段)とされており、家裁への全件送致主義が採られています。
すなわち、通常の成人の刑事事件とは異なり、少年事件には起訴猶予等の不起訴処分はありません。
したがって、弁護士としては、家裁送致を見越した上で少年の不利益を最小限化するような弁護活動を行うことが求められます。
そこで、成人と比べても自らの状況を法的に理解することが困難である少年に対し、迅速な弁護士による接見(面会)を行うことが重要となります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
未成年者である少年も逮捕されてしまえば、基本的に成人と同じく警察署等に留置されてしまうため、一刻も早く弁護士による接見(面会)を行うことが重要です。
お子様が、公務執行妨害事件逮捕されたご家族は、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)に今すぐお電話ください。
少年事件刑事事件専門の弁護士が、迅速な初回接見(面会)を行っています。
(神奈川県麻生警察署への初回接見費用:39,400円)

振り込め詐欺で接見禁止

2019-04-20

振り込め詐欺で接見禁止

~ケース~

18歳大学1年生のA君は友人ら数人に誘われて、振り込め詐欺等の特殊詐欺を行っている組織で,高齢者宅に電話をかける役割の掛け子をしていた。
ある日,受け子であるBがVさんから現金を受取る際に不審に思ったVの通報により、現場に張り込んでいた埼玉県朝霞警察署の警察官によって逮捕されてしまった。
Bの供述からA君らは詐欺罪の共同正犯の疑いで逮捕された。
心配になった両親は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士に依頼した。
(フィクションです)

~共同正犯~

振り込め詐欺等の場合,電話をかける役目である「掛け子」や実際に現金を受け取る役目である「受け子」等に分かれている場合が多いです。
刑法第60条では「二人以上共同して犯罪を実行した者は,すべて正犯とする。」と規定されています。
振り込め詐欺等を組織的に行った場合,実行者全員が詐欺罪の共同正犯となる可能性が高いです。

~接見~

身柄拘束を受けている被疑者・被告人と外部の方が面会することを「接見」といいます。
逮捕後から勾留までの72時間の間は、弁護士以外の人が接見を行うことはできません。
ご家族の方などによる接見は、検察官による勾留請求がなされた後でないと認められません。

また,接見等禁止処分(以下、「接見禁止」と書きます。)が付されてしまった場合は、弁護士以外の接見が認められません。
接見禁止は、逃亡や証拠隠滅のおそれがある場合に、検察官の請求により裁判官によって付されます。
容疑を否認している場合や共犯者がいる組織的な犯罪の場合には、口裏合わせや証拠隠滅をするおそれがあるとして接見禁止とされる可能性が高くなります。
住所不定の場合や重大な犯罪を犯した場合などは、逃亡のおそれがあるとして接見禁止が付される場合があります。
今回のケースは、組織的な振込め詐欺事件であるため、接見禁止が付される可能性が高いと考えられます。

~接見禁止の一部解除~

接見禁止は逃亡や証拠隠滅の防止として付されるものであり,ご家族はその事件に関与していないことが多いため、ご家族に限って接見を一部解除してもらえることがあります。
弁護士は、ご家族との接見禁止を解除しても証拠隠滅のおそれがないという事情を聞き取って作成した上申書とともに接見禁止の一部解除申立を行います。
接見禁止の一部解除申立が認められれば,ご家族の方が接見することが可能になります。

~弁護活動~

今回のケースで,A君は18歳ですので少年事件として手続が進められることになります。
少年事件の場合,通常の刑事事件とは異なり、検察官は事件を家庭裁判所に送致します。
家庭裁判所調査官による調査を経て,家庭裁判所で少年審判が開かれて少年に対する処分が決定されます。
多くの場合は保護観察処分となりますが,場合によっては少年院送致となる場合もあります。

一方,家庭裁判所が少年事件であっても刑事処罰を受けさせることが相当であると判断した場合には、事件が検察官に送致され(逆送といいます),通常の刑事事件と同様の手続きとなります。
今回のケースのような組織的な振込め詐欺事件の場合,事件が検察官に逆送される可能性があります。
また,A君は18歳の大学1年生であり,年齢的にも刑事処罰を受けさせることが相当であると判断される可能性があります。

詐欺罪は10年以下の懲役刑しか規定されていませんので、逆送された場合には公開の法廷で刑事裁判を受けることになります。
組織的な振込め詐欺事件の場合,少年で初犯であっても,被害額などによっては実刑となってしまう可能性もあります。
しかし,被害者の方へ騙し取ったお金を返す等の示談をすることによって執行猶予付きの判決となる可能性もあります。
まずは少年事件刑事事件の経験の豊富な弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所少年事件刑事事件専門の法律事務所です。
お子様が振込め詐欺などをしてしまった場合,接見禁止が付けられてしまった場合などは、0120-631-881までご相談ください。
警察署での初回接見・事務所での無料法律相談のご予約を24時間受け付けています。
(埼玉県朝霞警察署での初回接見費用:36,500円)

オレオレ詐欺の受け子

2019-04-15

オレオレ詐欺の受け子

中学3年生のA君は内気な性格で学校にあまり友達がいなかった。
ある日,A君が通う学習塾で違う中学校のB君から,「簡単にお小遣いが稼げるバイトがあるんだけどよかったらやらない?」と声をかけられた。
A君は声をかけられたことを嬉しく思い,B君から詳しく話を聞いた。
B君いうバイトの内容とは指定された場所に行き,相手から荷物や現金を受け取るというものであった。
A君は何度かそのアルバイトをし,報酬として毎回1万円を受け取っていた。

ある日,A君がいつものように指定された場所で相手から現金を受け取ろうとしたところ,周囲に張り込んでいた大阪府茨木警察署の刑事によって現行犯逮捕された。
A君が逮捕された罪名は詐欺罪であった。
大阪府茨木警察署から連絡を受けたA君の両親は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談した。
(フィクションです)

~オレオレ詐欺組織~

オレオレ詐欺などの特殊詐欺は、当初個人で電話をかけ自分の口座に振り込ませる手口が一般的でした。
近年,特殊詐欺の被害の増加に伴い,銀行などで声掛けなどの防犯対策の実施されるようになり,振込による特殊詐欺の被害は減少傾向にあります。
しかし,最近では,直接,保険会社の者などと称する人間に現金を渡すように指示する特殊詐欺の手口が多くなっています。

近年,特殊詐欺はグループ化されており,グループ内で役割分担されていると言われています。
現金を出資する「社長」的役割,電話をかける「掛け子」,現金を受け取る「受け子」,他に掛け子や受け子を勧誘する「リクルーター」や受け子を現場まで車で送迎する「送迎人」などがいると言われています。
今回A君が担当した「受け子」とはこの現金を受け取る役割のことをいいます。
受け子になる友人などを紹介すると紹介料がもらえるというシステムになっている場合もあるそうです。

今回のケースのように中学生~高校生の少年が受け子として利用される事件も多くあります。
受け子となってしまった少年の中には、自分が特殊詐欺の一端を担っていると認識していない場合もあります。
そのような場合は、現金を受け取る行為について、普通の会社が通常の集金作業を行っていると少年に思わせている場合も多いです。
少年が自分が行わせている行為について不審に思って受け子を辞めたいと希望しても,家族や学校に知らせるなど脅すことによって辞めさせてもらえないケースがあるようです。

~少年事件~

今回のケースで、A君は詐欺罪逮捕されていますが,A君は未成年ですので少年事件として手続が進められます。
少年事件の場合,通常の刑事事件とは別の手続きが取られます。

通常の刑事事件の場合,事件の捜査をした警察から事件が検察官に送致され,検察官が事件を起訴するかどうかを判断します。
事件が起訴された場合は略式手続きとなる場合を除き,刑事裁判が開かれることになります。

一方,少年事件の場合,原則的に、送致を受けた検察官はすべての事件を家庭裁判所に送致します。
これを全件送致主義と言います。
事件の送致を受けた家庭裁判所は家庭裁判所調査官などによる調査を経て,少年を審判に付すかどうかを決定します。
この調査の際に,少年鑑別所などの施設に収容される場合もあります。

調査の結果によっては、審判に付す必要がないと判断される場合もありますが、ほとんどの事件では少年審判に付されます。
審判の結果,少年に、保護観察処分・少年院送致などの保護処分がなされる場合があります。

特殊詐欺の受け子の場合には,被害金額や本人の認識によっては少年院に送致される場合も考えられます。
しかし,今回のケースのように本人に詐欺であるとの認識がなかったような場合には少年院送致を免れられる可能性もあるでしょう。
もしお子様がオレオレ詐欺などの特殊詐欺に関わってしまった場合には、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
まずは、0120-631-881までお電話いただき、無料法律相談や初回接見サービスをお申込みください。。
無料法律相談・初回接見サービスは、24時間ご予約を受け付けています。
(大阪府茨木警察署までの初回接見費用:36,500円)

非現住建造物等放火罪で逆送

2019-04-10

非現住建造物等放火罪で逆送

~ケース~

兵庫県姫路市在住のA君(17歳)は友人らと廃屋となった山小屋などに火を付けて燃え始めるのを楽しむイタズラを行っていた。
このイタズラは火がついて燃え始めたらすぐさま消火するもので,若干の燃え跡が残る程度であった。
ある日,A君らはいつものように廃屋と思われる山小屋に火を付けるイタズラをした。
すぐに火を消そうと思ったが,火の燃え上がりが想像よりも早く,家屋が全焼してしまった。
A君は兵庫県姫路警察署非現住建造物等放火罪の疑いで逮捕され,家庭裁判所に送致された後,事件が検察官に逆送された。
(フィクションです)

~少年事件と逆送~

少年とは20歳に満たないものをいいます(少年法第2条)。
罪を犯した少年,14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした少年,虞(ぐ)犯少年は家庭裁判所の審判に付されます(少年法第3条)。
なお,14歳未満の少年が罪を犯しても責任能力がないものとして扱われ,刑事未成年と呼ばれ,罰せられません(刑法第41条)。
刑事未成年者が法に触れる行為を行った場合には触法少年と呼ばれます。
虞犯少年とは保護者の正当な監督に服しない性癖があるなど,その性格又は環境に照らして,将来,罪を犯し,又は刑罰法令に触れる行為をするおそれがあると認められる少年をいいます(少年法第3条1項3号)。

通常の少年事件では,刑事事件と同様に,事件が発生し警察に検挙・逮捕された後に検察官に送致されます。
刑事事件であれば送致を受けた検察官は事件を起訴するか不起訴とするかを判断しますが,少年事件の場合は送致を受けた事件を全て家庭裁判所に送致します(全件送致主義)。
送致を受けた家庭裁判所は家庭裁判所調査官による調査を経て少年の保護処分を決定します。

しかし少年事件であっても家庭裁判所は死刑,懲役,または禁錮にあたる事件である場合,調査を通じて罪質及び情状を検討し,刑事処分が相当かを判断します。
家庭裁判所が調査の結果,刑事処分相当と判断した場合には,決定をもって,管轄する地方裁判所に対応する検察庁の検察官に事件が送致されます(少年法20条1項,23条1項)。
また,犯行時16歳以上の少年が故意に被害者を死亡させた事件の場合は原則として検察官に送致することになっています(少年法20条2項)。
これら,検察官から送致を受けた家庭裁判所が事件を検察官に送致することを「逆送」と呼びます。

「死刑,懲役,または禁錮にあたる事件」とは法定刑に「死刑,懲役,禁錮」のいずれかが含まれているものを指します。
「●●年以下の懲役または●●万円以下の罰金」というような,懲役または罰金という形であっても問題はなく,実際の裁判で罰金刑となるような事件であっても問題ありません。
なお,検察官は家庭裁判所から送致を受けた事件については,公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑があると思料するときは,公訴を提起しなければならないと定められています(少年法45条5号)。
ただし,送致を受けた事件の一部について公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑がないか,又は犯罪の情状等に影響を及ぼすべき新たな事情を発見したため,訴追を相当でないと思料するときは,この限りでなく,送致後の情況により訴追を相当でないと思料するときも,同様です(少年法45条5号但書)。

なお,家庭裁判所による事件の逆送に際して,少年の弁解を聞くことはありません。
少年が異議などを述べる場所として刑事裁判が開かれますので少年に不利益はないとされています。

~弁護~

刑事事件では,犯罪事実が認定されれば,それに対する制裁として,刑罰(死刑・懲役・罰金など)を科すことが基本となります。
一方,少年事件では刑罰ではなく保護処分を課すことが優先されます。
保護処分を課す場合は多くは保護観察処分となりますが,場合によっては児童自立支援施設や児童養護施設,少年院に収容される可能性もあります。
少年が保護観察処分となるためには、弁護士から家庭裁判所調査官に少年の反省や再発防止に向けた取り組みなどを説明していきます。

もし、事件が逆送されて公訴の提起をされてしまった場合、少年が刑罰を受ける可能性が非常に高くなります。
そのため,弁護士は家庭裁判所に対して事件を検察官に逆送しないように働きかけます。
事件が検察官に逆送された場合には,検察官に対し起訴しないように情状などを主張していきます。
しかし,少年法20条2項による逆送でなければ,家庭裁判所が調査によって情状等も考慮した上で刑事処罰を妥当と判断したといえますので,検察官も多くの場合で起訴してしまいます。
起訴されてしまった場合には,実刑とならないように,まだ少年であることや反省,再発防止への取り組みなどを刑事裁判で主張していきます。
逆送された事件であっても,殺人などの重大な犯罪でなければ執行猶予付きの判決や罰金刑となることが多いようです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所少年事件刑事事件専門の法律事務所です。
お子様が刑事事件を起こしてしまいお困りの方・お悩みの方は0120-631-881までお気軽にご相談ください。
初回接見・無料法律相談のご予約を24時間受け付けています。
(兵庫県姫路警察署への初回接見費用:41,960円)

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