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少年が恐喝の疑いで逮捕・少年に対する弁護活動

2020-07-03

少年が恐喝の疑いで逮捕されてしまった事例を題材に、少年に対する弁護活動などについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~

神戸市長田区に住む少年Aはショッピングモール内で、かねてから対立していたVに対して「殴られたくなければ金を出せ」などと因縁をつけ、Vから現金を脅し取った。
兵庫県長田警察署の警察官は、少年Aを恐喝の疑いで逮捕した。
Aの家族は、少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実を基にしたフィクションです。)。

~恐喝罪と強盗罪の区別~

本件では、少年Aは恐喝罪の疑いによって逮捕されてしまっています。
本件事例は、恐喝罪で逮捕されているものの、一見すると強盗事件のようにも見えるかもしれません。
では、恐喝罪と強盗罪はどのように区別されるのでしょうか。
まず、それぞれの犯罪を規定する刑法の条文を見てみることにしましょう。

刑法249条1項は、「人を恐喝して財物を交付させた者」を恐喝罪として「10年以下の懲役」に処する旨を定めています。
これに対し、236条1項は「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者」を強盗罪とし、「5年以上の有期懲役」に処するとしています。
ここから、強盗罪は「暴行又は脅迫」を手段とする犯罪だということが分かります。
他方、恐喝罪も条文上は「人を恐喝して」とありますが、これも暴行又は脅迫を手段とする点では強盗罪と同様であることに注意が必要です。
いずれの犯罪も暴行又は脅迫行為を手段として行われることになりますが、法定刑が重い強盗罪が成立するためにはより強度の「暴行又は脅迫」が認められなければなりません。
つまり、反抗を抑圧する程に強度の「暴行又は脅迫」が行われたといえる場合には、より重い強盗罪が問われることになるのです。
そして判例実務上、反抗を抑圧する程度に達しているかどうかは、暴行・脅迫行為の態様や犯行時間・場所など状況を総合的に考慮した上で判断すべきものとされています。
本件では、専ら「脅迫」行為があったといえるかが問題となりますが、AがVを脅した際に何ら凶器等が使われていないことや、ショッピングモールを犯行現場としている点で助けを呼ぶことも可能であったことを考慮すると、Vの反抗を抑圧するまでの脅迫行為とは言い難いと考えられます。
もっとも、相手方を畏怖する程度の脅迫行為はあったと考えられることから、少年Aの行為に恐喝罪が成立するものといえるでしょう。

~少年を対象とする弁護活動(捜査段階)~

20歳未満の未成年に対しては、少年法が適用されるということは多くの方がご存知のことと思います。
それでも、逮捕・勾留などの捜査段階においては、少年事件も通常の刑事事件とほぼ同様の手続が採られることになります。
もっとも、逮捕などの身体拘束処分は、心身の発達過程にある少年にとって重大な影響を及ぼします。
特に逮捕後に勾留されることになると、最大20日間もの身体拘束がなされることになりその不利益は計り知れません。
したがって、弁護士による勾留阻止の活動が、成人事件以上に重要になってくるといえるでしょう。
なお、少年事件においては、刑事訴訟法に規定されている勾留要件(刑訴法207条1項・60条1項)に加え、「やむを得ない場合」(少年法43条3項)という要件が加重されています。
したがって、弁護士としては,刑訴法上の要件のみならず,少年法上の要件にも目を配った弁護活動が求められます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、恐喝事件を含む少年事件を扱っている刑事事件専門の法律事務所です。
お子様が恐喝事件で逮捕されてしまったご家族は、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)まで今すぐにお問い合わせください。

少年が原則として刑罰を受けないのはなぜか

2020-06-26

今回は、少年が原則として刑罰を受けない理由について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

京都市に住む高校1年生で16歳のAくんは、友人3名と共謀し、公園の公衆トイレに呼び出した同級生の女子生徒Vと強制的に性交してしまいました。
Aくんらの犯行後、Vは被害を親に打ち明け、京都府下鴨警察署に被害届を提出しました。
翌日、Aくんらは自宅において、強制性交等罪の疑いで逮捕されてしまいました。(フィクションです)

~少年が罪を犯すとどんな処罰を受けるか?~

よく知られていることですが、少年は「原則として」刑罰を受けることはありません。
それは、少年法が「保護主義」を理念として掲げており、少年の健全育成のために必要な保護処分を行う手続が予定されているからです。

(保護処分の種類)
保護処分は、少年審判の結果、必要に応じて家庭裁判所が言い渡します。
保護処分には、①保護観察処分、②少年院送致、③児童自立支援施設又は児童養護施設送致があります。
Aくんが保護処分を受ける場合、①、②が言い渡される可能性が高いため、以下、①、②に絞って解説します。

保護観察処分は、保護観察官などの指導・支援を受けながら、在宅で更生を目指すものです。
施設に収容される少年院送致と比べて、少年本人や家族の負担が軽いといえます。

少年院送致とは、少年院に入って更正を目指す保護処分です。
特別の場合を除いて外出できないので、保護観察処分と比べて負担は重いです。

ケースの事件は、罪名、犯行態様共に悪質であり、保護処分を言い渡される場合においては、少年院送致が言い渡される可能性が十分考えられます。
反対に、犯行の悪質性、Aくんの年齢を考えると、③や不処分が言い渡される可能性はかなり低いものと思われます。

~少年が刑事罰を受ける可能性~

例外的に14歳以上の少年が刑事罰を受ける可能性はあります。

少年が刑事罰を受け得る場合として、
・死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるとき(少年法第20条1項)
・故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であって、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るもの(少年法第20条2項)
・審判時に少年が20歳以上に達している場合や、調査の結果、少年が20歳以上に達していることが判明したとき(少年法第19条2項、第23条3項)
が挙げられます。

1つめの場合は、事件が検察官に送致され、送致を受けた検察官は、原則として起訴を強制されることになります(少年法第45条5号)。
刑事裁判にかけられた結果、有罪判決を受けた場合、少年であっても刑罰を受けることになります。
ケースの事件は、「死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件」に該当します。
複数の友人と共謀して同級生と強制的に性交した点で相当悪質であり、検察官送致の可能性は相当高いでしょう。

2つめの「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であって、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るもの」については、原則として検察官送致がなされます。
「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件」には、「殺人罪」、「傷害致死罪」、「危険運転致死罪」などが含まれます。
単純な死亡人身事故を起こした場合に適用される「過失運転致死罪」はこの中に含まれません。

3つめについては、もはや少年法の適用対象ではないため、検察官送致が行われます。

~最後に~

少年事件はいずれも、事件を起こした少年の将来に関わる重大な問題といえます。
なるべく早期に弁護士を依頼し、最も少年にとって有利な事件解決を目指すことが重要といえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が強制性交等事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

強盗致傷事件で少年が逆送

2020-06-19

少年事件の検察官送致(逆送)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

福岡市西区在住のAさん(18歳少年)は、友人ら3人と共謀して、深夜のコンビニ店で現金を脅し取る強盗事件を起こし、その際にコンビニ店員に怪我を負わせたとして、強盗致傷罪の容疑で、福岡県西警察署に逮捕された。
その後の警察での取調べの際に、Aさんは、一般の少年事件扱いではなく、検察官送致(逆送)されて、成人と同じ刑事処罰の手続が行われる見込みだと聞かされた。
Aさんの両親は、刑事処罰を避けられないか、検察官送致を防ぐことができないかを、刑事事件に強い弁護士に法律相談した。
Aさんの両親は、まずは弁護士を警察署にいるAさんのもとに派遣して、今後の少年事件の弁護対応を弁護士とともに検討することにした。
(事実を基にしたフィクションです)

~少年事件の少年審判手続~

20歳未満の少年少女が犯罪事件を起こした場合の少年事件では、成人の刑事手続とは異なり、「家庭裁判所の少年審判」の手続に付されて、少年少女の保護や健全な育成に向けた「保護処分」がなされることになります。
家庭裁判所の少年審判では、家庭裁判所の調査官による調査結果に応じて、「保護処分」の内容が決定され、①少年院送致、②児童自立支援施設、児童養護施設送致、③保護観察処分、④不処分、のいずれかの措置がとられます。

少年事件で逮捕された場合には、逮捕された少年の身柄は、警察の捜査が終わった段階で、少年鑑別所に送致されます。
逮捕されてから2,3日後に少年鑑別所に送致されるケースや、逮捕されてから10日間の勾留(または20日間の勾留延長)が決まり、勾留期間の終了後に少年鑑別所に送致されるケースが考えられます。
少年鑑別所では、少年が犯罪事件に至るまでの経緯や犯行動機の調査とともに、少年の家庭環境や学校環境での普段の素行や行動思考パターンなどが、家庭裁判所の調査官により、調査されます。

~少年事件の検察官送致(逆送)~

一方で、20歳未満の少年が起こした犯罪事件が、刑事処罰が相当であると判断されるような凶悪な犯行態様であった場合などには、少年の身柄は家庭裁判所から検察庁へ送致(逆送)され、成人の手続と同じ刑事事件として扱われることがあります。

検察官送致(逆送)の要件を定めた少年法20条によると、①「死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるとき」、②「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るもの」のいずれかの場合には、原則として少年は検察官送致され、刑事責任を問われることになります。
ただし、上記要件を満たす場合でも、例外的に検察官送致がなされないケースがあり、その判断の際には、「犯行の動機及び態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情」が考慮されます。

20歳未満の少年が警察に逮捕された際には、できるだけ早く弁護士に法律相談をして、少年本人との接見(面会)に弁護士を向かわせることが重要になります。
弁護士は、少年本人から直接に話を聞くことで、事件の具体的内容を把握し、警察取調べの対処方法や今後の事件の見通しなどをアドバイスして、逮捕直後の少年の不安を和らげることができます。
また、弁護士の少年弁護活動を通じて、少しでも早く釈放されるように身柄解放活動をする、少年審判不処分の結果を得る、少年院に入れさせない、検察官送致(逆送)をさせないように、積極的に働きかけることができます。

福岡市西区強盗致傷少年事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

少年が脅迫と現住建造物等放火の疑いで逮捕

2020-06-12

今回は、16歳の少年が脅迫・現住建造物等放火未遂事件を起こし、逮捕されてしまった場合の手続について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

東京都江戸川区に住むAくんは16歳の高校1年生です。
Aくんは、かねてから険悪な仲となっていた同級生Vに対し、「お前の家に火をつけるから」などと記載したメッセージを送り、同日、Vの自宅周りにライター用オイルをまいて火をつけようとしました。
ところが、上記行為をパトロール中の警視庁小松川警察署の警察官に現認されてしまったため、職務質問の上、Aくんは現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕されてしまいました。(フィクションです)

~脅迫罪とは?~

生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫する犯罪です。
親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も同様です。
上記行為を行った場合、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられます(刑法第222条)。
他人に対し、「自宅に火を点ける」などと申し向ければ、通常、脅迫罪が成立することになるでしょう。

~現住建造物等放火罪とは?~

放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損する犯罪であり、法定刑は死刑又は無期若しくは五年以上の懲役となっています。

「焼損」とは、火が放火の媒介物を離れ、客体に燃え移り独立して燃焼を継続する状態に達したことをいいます。
Aくんはライター用オイルをV宅周辺に散布し、これに火を点けようとした、ということなので、「焼損」結果は生じていませんが、放火の実行の着手があったと認められる可能性があります。
したがって、Aくんの行為につき、現住建造物等放火未遂罪が成立することになるでしょう。

~ケースの事件は少年事件~

現住建造物等放火罪が重罪であることはよく知られていますが、Aくんは少年なので、原則として刑罰を受けることはありません。
成人と同じように逮捕・勾留された上で捜査されることは考えられますが、その後、家庭裁判所に送致される点が成人と異なります。

以下、簡単にケースの事件において予想される手続をみていきましょう。

(逮捕)
Aくんは現行犯逮捕後、警察署に引致され、取調べを受けることになります。
弁護士はこの時点で選任しておくことが望ましいでしょう。

(検察への送致)
逮捕後、48時間以内にAくんは検察へ送致されることになります。
検察官は、身柄を受け取ったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に、Aくんの勾留を請求するか、あるいは釈放するかを決定します。

(勾留決定)
勾留・勾留延長決定が出ると、最長20日間身体拘束を受けることになります。
勾留場所が「少年鑑別所」になる場合もあります。

(家庭裁判所への送致)
検察官は、原則としてAくんを家庭裁判所に送致しなければなりません。

(家裁送致後)
家裁に送致された後は、Aくんについて観護措置をとるか否かが決められます。
観護措置をとられると、少年鑑別所に収容され、専門的な見地から、Aくんの資質や環境上の問題が調査されます。
調査によって得られた資料は、次の少年審判においても役立てられます。

(少年審判)
Aくんにつき必要な保護処分を行うか否かが決められます。
保護処分には、①少年院送致、②保護観察処分、③児童自立支援施設又は児童養護施設送致があります。
Aくんに対する処分を直ちに決められない場合は、「試験観察」が言い渡され、適当な期間、家庭裁判所調査官の観察に付せられることもあります。

~Aくんに必要な弁護活動~

ケースの事件は、未遂とはいえ、現住建造物等放火罪を含む重大なものです。
脅すだけにとどまらず、実際に火をつけようとした点で、問題は根深いものがありそうです。

少年院送致の可能性もありえます。
早期に弁護士を依頼し、Aくんの心身の状態、交友関係、家庭における監護態勢を見直し、有利な事件解決に向けて行動することを強くおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が脅迫・現住建造物等放火未遂事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

少年の痴漢事件の手続を解説

2020-06-05

今回は、未成年の大学生が電車内で痴漢をしてしまった場合の手続について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

東京都町田市に住む大学1回生のAくん(18歳)は、電車に乗って通学中、目の前に立っていた女性Vに劣情を催し、Vの太ももを背後から撫でてしまいました。
驚いたVが「痴漢です」と叫んだところ、騒ぎに気付いたWがAくんの腕を掴んで次の停車駅で降車させ、駅員と鉄道警察隊に引き渡しました。
Aくんは警視庁町田警察署に引致され、Wによって既に現行犯逮捕されていることを知らされました。
Aくんの逮捕を知った親は大変ショックを受けています。
今後どうなってしまうのでしょうか。(フィクションです)

~Aくんに成立する犯罪~

ケースのような行為を行うと、多くの場合、各都道府県が制定する迷惑防止条例違反の罪が成立することになるでしょう。
Aくんの場合は、犯行を行った時、電車がどこを走っていたかによって適用される迷惑防止条例が異なってきます。
都道府県をまたいで走る電車内での痴漢事件においては、この点に注意が必要でしょう。

~Aくんは今後どうなるのか?~

逮捕されてしまった場合、被疑者本人や、その家族は今後どうなってしまうのか、という点につき、大きな不安を覚えることがほとんどです。
Aくんは大学生ですが、18歳なので少年法上の「少年」です。
したがって、成人とは異なる手続を踏む必要があります。

成人の被疑者が痴漢行為を行い、起訴され有罪判決を受ける場合においては、罰金刑懲役刑などの刑罰を受けることになります。
しかし、Aくんは少年なので、原則として刑罰を受けることはありません(例外的に少年が刑に処せられる場合もありますが、ケースの場合においてはまず考えられません)。

その代わり、必要に応じてAくんに保護処分を言い渡す「少年保護事件手続」が進行します(手続の結果、少年審判が開始されない場合や、開始された場合においても、「不処分」が言い渡されることもあります)。
それでは、今後Aくんはどうなるのでしょうか。

(逮捕・勾留)
逮捕・勾留されうる、という点では、成人と同じです。
勾留されてしまうと、捜査段階において逮捕から最長23日間身体拘束を受けることになります。
身元引受人を用意するなどして、Aくんに勾留がつかないよう活動する必要があります。初めての事件で、身元引受がしっかりとしていれば、Aくんが勾留されずに釈放される可能性は十分にあるでしょう。

(家庭裁判所への送致)
身柄・在宅の別を問わず、ケースの事件は検察に送致されることになるでしょう。
送致を受けた検察官は、原則として事件を家庭裁判所に送致しなければなりません。

(家裁への送致後)
家裁に送致された後は、Aくんについて観護措置をとるか否かが検討されます。
観護措置をとられてしまうと、少年鑑別所に入った上で調査を受けなければなりません。
在宅でも調査を遂げられる旨を主張し、観護措置による身柄拘束を回避する必要があります。

観護措置は、2週間を超えることができませんが、とくに継続の必要があるときに1回に限り更新することができます。
さらに、「特別更新」の要件を満たしている場合は、さらに2回を限度として期間を更新することができます。

(少年審判)
Aくんに必要が認められれば、保護処分が言い渡されることになります。
保護処分には
①保護観察処分
②少年院送致
③児童自立支援施設又は児童養護施設送致
があります。

反対に、Aくんに保護処分を言い渡さなくても更正を期待できる場合には、①そもそも少年審判が開かれない、②少年審判で「不処分」が言い渡されることも考えられます。

Aくんが過去に事件を起こしておらず、Aくんの親にも十分な監護能力があると判断されれば、審判の不開始や、不処分の決定を得られる場合もあります。

弁護士と相談しながら、Aくんの将来にとって最も有利な事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が痴漢事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

少年の事後強盗致傷事件

2020-05-29

今回は、高校生が事後強盗致傷事件を起こしてしまった場合における弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

横浜市保土ヶ谷区に住む高校2年生のAくん(17歳)は、スーパーでお菓子を万引きし店外に出たところ、警備員に肩を掴まれたので、これを振り払いました。
すると、振り払ったAくんの手の爪が警備員の顔に当たってしまい、擦過傷を負わせてしまいました。
揉みあいの末、Aくんは警備員に取り押さえられ、通報により駆け付けた神奈川県保土ヶ谷警察署の警察官により、事後強盗致傷の疑いで引致されることになってしまいました。(フィクションです)

~Aくんが疑われている事後強盗致傷罪を解説~

刑法第238条は、「窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる」と規定しています。
これによれば、軽微な万引きをした場合であっても、①逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、②暴行又は脅迫を行うと、事後強盗事件として取り扱われ、強盗罪と同じ法定刑で処罰されることになります(ケースの場合は少年事件なので、原則として刑罰を受けることはありません)。

さらに、刑法第240条は「強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する」としています。
刑法第240条の「強盗」には、事後強盗犯も含まれます。
したがって、事後強盗犯が暴行又は脅迫を行い、人を死傷させた場合においては、事後強盗致死傷罪が成立することになります。
こうなると万引きでは済まされず、深刻な事態となります。

~今後の弁護活動~

(早期の身柄解放活動)
少年事件においても、成人の刑事事件と同様に、逮捕・勾留される可能性があります。
身元引受人(主にAくんの親や、親族など)を用意するなどして、逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれがないことを説得的に主張することが必要です。

(罪名を軽くする弁護活動)
もし、嫌疑が事後強盗致傷ではなく、窃盗、傷害事件に変更されればどうでしょうか。
この場合、罪名が軽くなったといえるので、最終的にAくんになされる処分が軽くなることが期待できます。

ケースのAくんは万引き後、自身の肩を掴む警備員の手を振り払ったにすぎません。
ところが、刑法第238条の「暴行又は脅迫」の程度は、相手の反抗を抑圧するに足りる程度のものであることを要します(大審院昭和19年2月8日判決)。

Aくんが警備員の手を振り払った行為は、刑法第238条の暴行に該当しない、と主張することが考えられます。

捜査機関がこれに納得すれば、嫌疑が事後強盗致傷から、窃盗、傷害に落ちることが期待できます。

~家庭裁判所の審判~

警察、検察での捜査が終われば、Aくんは家庭裁判所に送致されることになります。
送致後、Aくんについて「観護措置」をとるか否かが決定されます。
観護措置をとられてしまうと、少年鑑別所に収容され、Aくんの心身の調査などが行われることになります。
在宅でも調査ができることを訴え、少年鑑別所に収容されずにすむよう働きかける必要があります。

~有利な処分の獲得~

少年審判が開始されると、必要に応じてAくんに保護処分が言い渡されることになります。
非行事実が事後強盗致傷である場合、少年院送致を含む重い処分が言い渡される可能性があります。

しかし、前述の通り、窃盗・傷害の非行事実に落とすことができれば、保護観察処分不処分など、かなり有利な処分を獲得できる可能性が高まります。

早期に適切な弁護活動を開始し、有利な事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
高校生のお子様が事後強盗致傷事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

トイレで出産した子を見捨て保護責任者遺棄罪

2020-05-22

今回は、妊娠した16歳の少女がトイレで子を出産し、これを見捨てた場合に成立する犯罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

さいたま市北区に住む16歳の女子高生Aは、急に産気づいたため、近くのトイレに駆け込み子を出産しました。
しかし、自宅に連れて帰ることもできず、また、自身で育てることもできなかったので、そのままトイレに置いて帰宅しました。
数時間後、トイレから鳴き声を聞いた近隣住民と警察官により、新生児は無事に保護されました。
Aは後日、埼玉県大宮警察署保護責任者遺棄罪の疑いで逮捕されてしまいました。(フィクションです)

~保護責任者遺棄罪について解説~

刑法第218条は、「老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、三月以上五年以下の懲役に処する」としています。

Aが出産した子は上記「幼年者」に該当する可能性が極めて高いと思われます。
Aは出産した子の母親に該当するので、「幼年者を保護する責任のある者」とされる可能性が高いです。

刑法第218条の「遺棄」には、被遺棄者を場所的に移転させる「移置」の他、「置き去り」のように、被遺棄者を危険な場所に遺留して立ち去る行為も含まれます。
トイレにおいて新生児を出産した後、そのままこれを置き去りにする行為は通常、「遺棄」に該当するでしょう。

なお、新生児を遺棄したことにより、新生児に死傷結果が生じた場合においては、保護責任者遺棄致死傷罪が成立し、より重く処罰されうることになります。

以上の事実関係によれば、Aに保護責任者遺棄罪が成立する可能性が高いと思われます。

~今後の手続~

Aは少年(少女)ですから、少年法の適用があります。
少年法による手続は、原則として刑罰を科すことを目的とするものではなく、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分及び少年の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的としています(少年法第1条)。

(逮捕後の手続)
捜査段階において逮捕・勾留されうる、という点では成人と同じです。

(家庭裁判所への送致)
検察官は、原則として全ての事件を家庭裁判所送致します。
家裁へ送致された後は、Aについて観護措置をとるかどうかが決定されます。
観護措置がとられた場合においては、数週間、少年鑑別所に収容され、Aの心身や家庭環境、交友関係について調査されることになります。

(少年審判の結果)
少年審判が開始されると、Aに必要な保護処分が言い渡されることになります(「不処分」という決定もあります)。

保護処分の種類には①少年院送致、②保護観察処分、③児童自立支援施設または児童養護施設送致があります。

ケースの場合は、①あるいは②の処分を言い渡される可能性が高いのではないでしょうか。

少年院に送致されると、特別の場合を除いては外出できないので、Aにかかる負担も重くなります。

保護観察処分は、在宅でAの改善更正を図る処分です。
当然ですが、少年院送致と比べてこちらの方が負担が軽いと言えるため、保護観察処分の獲得を目指したいところです。

しかし、Aがケースの犯行に至ったきっかけは、妊娠してしまったが誰にも相談することができず、適切な対処法を講じることができなかったという点にあるのではないでしょうか。
すると、Aの家庭環境は理想的とはいえないかもしれません。

Aにとって有利な処分を獲得するためには、交友関係の見直し、家庭環境の見直しを行うことが重要です。
弁護士のアドバイスを受けながら、より有利な事件解決を目指して行動していく必要があると思われます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
娘様が保護責任者遺棄事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

歩道橋から自動車にコンクリートブロックを投下し、殺人未遂

2020-05-15

今回は、14歳の少年が歩道橋から自動車に向けてコンクリートブロックを投下し、逮捕されてしまった場合における弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

千葉県勝浦市に住むAくんは14歳の中学2年生です。
家庭環境はさほど悪くありませんが、Aくんはあまり親の言うことを聞こうとせず、通学を怠り、連日にわたって友人宅に入り浸ることが度々あります。
ある日、Aくんと友人たちは、コンクリートブロックを歩道橋から自動車に落とすイタズラを思いつきました。
早速、友人宅からコンクリートブロックを持ち出して歩道橋に上り、Aくんはこれを自動車に向けて投下しました。
ところが、コンクリートブロックはフロントガラスを破って車内に勢いよく進入し、驚いた運転手はハンドル操作を誤り、ガードレールに衝突してしまいました。
運転手はかなりの重傷を負っている模様です。
Aくんらはかけつけた千葉県勝浦警察署の警察官により、殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。(フィクションです)

~Aくんには何罪が成立するか?~

殺人未遂罪、または、傷害罪が成立することになるでしょう。
道路交通法違反の罪(道路における禁止行為)にも問われる可能性があります。
Aくんらの行為は、ただのイタズラでは済まなさそうです。

(殺人未遂罪を解説)
殺人の実行に着手し、これを遂げなかった場合に殺人未遂罪が成立します。
一般的に、殺人の実行の着手時期は、「行為者が殺意をもって他人の生命に対する現実的危険のある行為を開始したとき」と説明されることが多いようです。

ケースの場合はどうでしょうか。
走行している自動車に向けて、ある程度の高さから、質量のあるコンクリートブロックを投下する行為には、フロントガラスを破って運転手に当たるなどした結果、他人の生命を害する現実的危険性があると認められるものと思われます。

実行の着手時期は、Aくんらが自動車に向けてコンクリートブロックを歩道橋から投下したあたりにおいて認められるのではないでしょうか。
殺意を持って上記行為を行えば、被害者の死亡結果が生じなくても、殺人未遂罪が成立することになります。

殺意の有無も問題になります。
Aくんらが他人の死亡を意欲していなかったとしても、「コンクリートブロックを投下することにより、他人が死亡することはありうるだろう」と思って投下したのであれば、殺意は認定される可能性があると思われます(未必の故意)。

(傷害罪の成否)
殺意が立証できない場合は、傷害罪の非行事実に切り替えられると思われます。
コンクリートブロックを投下したからといって他人に当たって死亡するとは限らないことから、他人が死亡することなど考えようがなく「殺人未遂事件ではなく、傷害事件に留まる」と主張することも、弁護活動の選択肢の一つです。
殺意を否定する場合は、作成される調書の記載内容などに注意する必要があります。

(道路交通法違反の罪)
「道路上の人若しくは車両等を損傷するおそれのある物件を投げ、又は発射すること」は、道路交通法第76条4項4号により禁止されています。
成人であれば第120条1項9号により、5万円以下の罰金に処される罪です。
前述の通り、殺人罪あるいは傷害罪の非行事実に加えて、道路交通法違反の罪の非行事実も加えられる可能性があります。

~今後の手続~

逮捕・勾留されうるという点では、成人と同じです。
逮捕後、1~2日程度で検察官に身柄が送致され、そののち、裁判官により勾留決定がなされることになるでしょう。

検察官は、捜査を行った後、家庭裁判所にAくんを送致します。
事件の重大性を考慮すると、「観護措置決定」がなされ、鑑別所においてAくんの心身や家庭環境が調査されることになると思われます。

~事件はどのように終了するか~

事件の重大性に照らすと、家庭裁判所から再び検察官のもとへ事件が送致される可能性もあります(「逆送」といいます)。
この場合は成人と同じく刑事裁判にかけられることになる可能性が高いです。

Aくんの更生を重視するならば、家庭裁判所の審判を経て、保護処分を受けることが最善と思われます。

保護処分の中では負担の重い「少年院送致」が言い渡される可能性が十分ありえますが、Aくんの更生を重視した施設である以上、成人と同じく刑罰を受けるよりは事態として良いということができると思います。

なるべく有利な事件解決を目指すために、なるべく早期に弁護士を依頼することをおすすめいたします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が殺人未遂事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

コンビニ店員レジ係の窃盗事件で示談解決

2020-05-08

窃盗事件・横領事件の示談解決について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

大阪市北区在住のAさん(16歳少年)は、コンビニでレジ係のアルバイトをしていたところ、月に1,2回の頻度で、レジ内の現金を抜き取って、自分の物にしていた。
あるとき、コンビニ店長にAさんのレジ現金窃盗行為が発覚し、Aさんは店長から呼び出しを受けて、窃盗行為の経緯について詳しく話を聞かれた。
Aさんは、Aさんの両親に事件のことを相談し、両親とともに刑事事件に強い弁護士に法律相談することで、なんとか警察への被害届が出される前に、コンビニ側と示談交渉を行って、事件を早期解決することを弁護士に依頼することにした。
(事実を基にしたフィクションです)

~コンビニのレジ店員の窃盗・横領の刑事処罰~

コンビニのレジ係が、レジ内の現金を抜き取って自分の物にした場合には、刑法の「窃盗罪」に該当して、「10年以上の懲役又は50万円以下の罰金」という刑事処罰を受けます。

・刑法235条(窃盗)
「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」

他方で、コンビニ店長などの「コンビニ経営や商品納入等に携わっていて、レジ内の金品を管理する立場にある人」が、レジ内の現金を抜き取って自分の物にした場合には、刑法の「業務上横領罪」に該当して、「10年以下の懲役」という刑事処罰を受けます。
「横領」とは、自分が保管などを任された他人の物を、自分の物にしてしまう行為をいいます。
レジ内の現金を管理する立場にあって、レジ内の占有があると判断されれば「業務上横領罪」が成立し、他方で、アルバイトの立場でレジ内の占有が無ければ「窃盗罪」が成立すると考えられます。

・刑法253条(業務上横領)
「業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の懲役に処する。」

~少年事件の少年審判の流れ~

20歳未満の少年が犯罪を起こした場合の手続の流れは、成人の刑事事件手続の流れとは異なります。
一般的に成人の刑事事件では、警察の取調べによる調書作りや証拠集めが終わった後に、事件が検察庁に送られて、検察官による事件の起訴・不起訴の判断が行われ、懲役刑・罰金刑・不起訴処分などの刑事処罰の求刑判断がなされます。

一方で、少年事件の場合には、警察取調べ段階の終了後に、事件が家庭裁判所に送られて、
少年の普段の素行や家庭環境・学校環境の調査が行われ、少年審判に付されます。
家庭裁判所の少年審判では、刑事処罰を受けることは無く、家庭裁判所調査官による調査結果をもとに、少年に対する保護処分として、少年院送致児童自立支援施設送致保護観察処分不処分などの判断がなされます。

~窃盗事件・横領事件の示談解決~

窃盗行為・横領行為が発覚した場合には、弁護士と相談した上で、できるだけ早い時期に、被害者側との示談交渉を行うことが重要です。
被害者が警察に被害届を出す前の段階で、示談交渉に長けた弁護士が示談を仲介する形で、被害金額の返還、被害者への謝罪を真摯に行い、被害者側に許してもらう形の示談が成立すれば、窃盗事件・横領事件を公にしたくない会社(被害者)側が、警察に被害届を提出せず、刑事事件とはならないケースも考えられます。

たとえ、被害者側が警察に被害届を出した後のケースであっても、弁護士の助言のもとで被害者側との示談が成立し、被害者の許しを得ている事情があれば、他に不利な事情がない場合(初犯である、被害額が小さい等)には、不起訴・不処分となる可能性が高まります。

コンビニ店員レジ係窃盗事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

少年法の目的 

2020-05-02

少年法の目的について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

大阪府泉大津市の学校に通うAさん(17歳)は傷害罪泉大津警察署での取調べを受け、その後事件は検察庁を経て家庭裁判所へ送致されました。Aさんは家庭裁判所で少年審判を受け、保護観察の保護処分を受けました。
(フィクションです。)

~傷害罪とは~

まず、傷害罪についてご説明します。
傷害罪は刑法の204条に規定されています。

刑法204条
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

「人の身体を傷害」するに至る過程としては、としか書かれていませんが、その意味は

①暴行の故意+暴行行為→傷害
②傷害の故意+傷害行為→傷害

という2つのパターンがあります。つまり、

①は「相手に怪我させるつもりではなかったけど、結果として怪我させてしまった」というパターン
②は「(はじめから)相手に怪我させるつもりで、その予想通り怪我(傷害)を負わせた」というパターン

です。なお、②について、「相手に怪我をさせるつもりだったが、運よく怪我(傷害)を負わせなかった」という場合は傷害罪ではなく暴行罪(刑法208条)が成立します。暴行罪の規定も確認しておきましょう。

刑法208条
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

「暴行」は、殴る、蹴る、突く、押す、投げ飛ばすなど直接身体に触れる行為が典型ですが、相手に向かって物を投げつける、衣服を引っ張るなど直接身体に触れない行為も含まれます。傷害の故意がある暴行が傷害行為と考えてください。
そして、①、②と「傷害」との間に「因果関係」が認められることによって傷害罪が成立します。

~少年法の目的~

少年法の目的は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年の刑事事件について特別の措置を講じることとされています(少年法1条)。

=非行のある少年=
少年法が「犯罪を犯した少年」ではなく「非行を犯した少年」と規定しているのは、少年法が対象としているのは「少年が罪を犯した少年」(少年法3条1項1号)のみならず、14歳未満の刑罰法規に触れる行為をした少年(同項2号、触法少年)、少年の性格又は環境の照らして、将来、罪を犯し、又は刑罰法規に触れる行為をする虞のある少年(同項3号、虞犯少年)も対象としているからです。触法少年は刑事責任能力がありませんから刑事上の責任は問われません(刑法41条)。また、虞犯少年は犯罪(非行)を犯したわけではありません。しかし、少年の健全な育成という少年法の下では、これらの者も少年法の対象となるのです。

=保護処分=
保護処分は少年の健全な育成、更生を図るための措置で、「保護観察」「児童自立支援施設又は児童養護施設への送致」「少年院送致」の3種類があります(少年法24条1項)。触法少年、虞犯少年であっても少年院へ収容されるおそれはあります(ただし、処分決定時に、14歳に満たない少年にかかる事件については、特に必要と認める場合に限り少年院送致とすることができるとされています)。家庭裁判所は少年審判を開いた上で、保護処分の決定を出します。なお、この保護処分のほか、審判すら開かれない「審判不開始決定」、審判を開いた上で保護処分を下さない「不処分決定」というのもあります。

=少年の刑事事件について特別の措置=
少年の刑事事件についての特別の措置の中で代表的なものは、逆送決定です。これは保護処分とは異なり、少年に、成人と同様の刑罰を課すための手続(決定)です。ですから、少年法では、少年が重大犯罪を犯した場合など逆送決定を出せる場合を限定して規定しています。
傷害罪では傷害致死罪(205条)が適用されると逆送決定を受ける可能性が高くなります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件、少年事件専門の法律事務所です。少年事件でお困りの方は0120-631-81までお電話お待ちしております。無料法律相談等、24時間受け付けております。

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