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盗撮の疑いで逮捕された中学生が高校を受験する方法

2020-11-27

今回は、盗撮の疑いで逮捕され、勾留中の少年が高校入試を受験する方法について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

大阪府八尾市に住むAくんは高校入試の受験を控えた中学3年生です。
ところが、受験勉強の疲れからか、Aくんに魔が差し、駅構内で女性のスカート内を盗撮した疑いで大阪府八尾警察署逮捕・勾留されてしまいました。
勾留中に高校入試の受験予定があります。
Aくんは大いに自身の過ちを反省していますが、今まで必死に受験勉強に打ち込んできたこともあり、できれば高校入試を受験したいと考えています。
何か方法はないでしょうか。(フィクションです)

~少年事件においても刑事訴訟法の適用がある~

少年事件においても、刑事訴訟法の適用があるため、成人と同じく逮捕・勾留される可能性があります。

逮捕された後、取調べを受け、留置の必要が認められると、逮捕時から48時間以内に身柄が検察へ送致されます。

送致後は検察官の取調べを受け、検察官が身柄を受けとったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に、Aくんの勾留が請求されるか、釈放されるかが判断されます。

勾留が請求されると、裁判官が勾留の可否を審査し、適法に勾留できると判断すると、勾留決定を出します。
勾留決定が出されると、10日間、勾留されることになります。
また、やむを得ない事由があると認められると、最長10日間、勾留が延長されることになります。

勾留中は外に出られませんので、その間に高校入試があっても受験することはできません。
それでは、Aくんは高校受験を諦めるほかないのでしょうか。

~Aくんが高校入試を受験する方法~

(勾留を解き、外に出る方法)
勾留決定に対し、不服があるとして「準抗告」を行うことが考えられます。
準抗告」が認容され、勾留の取消が認められれば、外に出ることができます。
外に出た後は、捜査機関などの出頭要請に応じ、取調べを受ける必要はありますが、日常生活に戻ることができます。
学校にも今まで通り登校することができますし、また、高校入試も受験することができるでしょう。

ただし、準抗告は一度なされた勾留決定を覆すものです。
準抗告による勾留の取消しはハードルの高い身柄解放活動といえるでしょう。

(勾留の執行停止を実現する)
勾留決定が適法と判断されれば、勾留決定に対する準抗告は認められません。
この場合には、「勾留の執行停止」という制度を利用することが考えられます。

刑事訴訟法第95条は、「裁判所は、適当と認めるときは、決定で、勾留されている被告人を親族、保護団体その他の者に委託し、又は被告人の住居を制限して、勾留の執行を停止することができる」としています。
条文中には「被告人」とありますが、捜査段階の「被疑者」の勾留に対しても準用されます(刑事訴訟法第207条1項)。

執行停止が認められる場合として、実務上、①被疑者・被告人の病気、②特に親しい近親者の病気や冠婚葬祭、③学生の試験があります。
Aくんは勾留中に高校受験を控えているため、執行停止が認められる可能性があります。
勾留執行停止の申請を行い、認められると、勾留の執行が一時的に停止され、外に出ることができます。
その間に、高校入試を受験することができるかもしれません。

~その後の弁護活動~

無事に高校入試を受験できても、当然ながら事件が解決したわけではありません。
Aくんはこの後、検察から家庭裁判所送致され、少年審判を受けることになる可能性が高いです。
事件解決までを見越し、行動していくことが重要です。
有利に事件を解決するためには、弁護士の助力が役立ちます。
早期に弁護士を依頼し、Aくんの将来に悪影響を及ぼさないよう、活動していくことをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
高校受験を控えたお子様が盗撮事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

少年が受け子で逮捕・騙されたふり作戦

2020-11-20

昨今増加する特殊詐欺事件について,少年が受け子をして逮捕されてしまった事例を題材に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~

架け子であるXは、V(79歳)を電話で騙して金員を詐取しようとしたが、Vは途中で詐欺であることに気付いて警察に通報した。
Xは、Vがすでに警察の協力を仰いでいることに気付かないまま、少年A(18歳)に対し「良い小遣い稼ぎになる」と、受け子役を打診した。
少年Aが、金員の受け渡し場所にいくと、兵庫県垂水警察署の警察官が待ち構えており,そのまま少年Aは詐欺未遂の疑いで逮捕された。
Aの家族は,少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~少年と特殊詐欺~

いわゆる「オレオレ詐欺」「振り込め詐欺」などの特殊詐欺事件は、若年層を中心に蔓延しつつあるともいわれており、社会問題化して久しい状況といえます。
そんな昨今では、被害者や犯罪捜査にあたっている警察官等も、もはや手をこまねいているだけではありません。
通称「騙されたふり作戦」という特殊詐欺事件対策によって、加害者を出し抜き逮捕・検挙するという対策もさかんになされています。
これは、一旦騙されたものの、嘘に気付いた被害者が騙されたふりを続けた上で、金品等の受け渡し場所を指定し、そこで待ち構えていた被害者の振りをした警察官が受け子をその場で逮捕してしまうという作戦を指します。
本件事例も、典型的な「騙されたふり作戦」が実行された特殊詐欺事件といえます。

もっとも、騙されたふり作戦が実行された特殊詐欺事件は、刑法上問題点も少なくないと言われています 。
近年は、特殊詐欺事件に関する判例・裁判例も蓄積されてきており、本稿でも関連する限りにおいてこれらにも言及しつつ解説していきたいと思います。

刑法は60条において「2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする」と共同正犯を処罰する旨を定めています。
これは、ドラマや映画、テレビ・ネットの事件報道などで「共犯者」とされる者の典型です。
現在の通説的な考え方では、共犯者の行為と正犯者や他の共犯者の犯罪行為との間に因果関係があるときには、共犯者も正犯(共同正犯)として処罰されるものとされています(因果的共犯論)。
つまり、他の共犯者の行為によって既に発生した結果(例えば傷害行為による怪我など)について、遡って因果を与えることはできないのです(最決平成24年11月6日参照、傷害罪における承継的共同正犯の否定)。

しかし本件では、XがVに対し嘘をつき「人を欺」く行為(欺罔行為)をした後に、少年Aは受け子として犯行に参加しています。
このような場合にも、少年AはXのした行為を含めて詐欺未遂罪(60条・250条・246条1項)の罪責を負うことになるのでしょうか。
この点に関して、結論を出したのが最決平成29年12月11日の判例です。
同決定は、受け子である共犯者が、「詐欺行為を完遂する上で欺罔行為と一体のものとして予定されていた受領行為に関与している」ことを根拠に、詐欺未遂罪共同正犯としての責任を認めました。
つまり、本件の少年Aのような受け子も、詐欺未遂罪の「正犯として」の刑事責任を負うことになってしまうのです。

~ 特殊詐欺の厳罰傾向~

上述した最決29年決定は、最決24年決定のように因果的共犯論のような理論的な根拠には一切言及することなく、騙されたふり作戦における受け子の共同正犯としての責任を認めています。
このように、裁判実務は、特殊詐欺の社会問題化を背景に、受け子のような末端の関与者も含めを極めて厳しい責任を問う傾向にあることは否定できません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,少年による特殊詐欺事件を含む刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
特殊詐欺事件は、厳罰化傾向にあるにも関わらず、少年が手を染めてしまいますい犯罪でもあります。
詐欺未遂事件で逮捕されてしまった少年のご家族は,24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)にまずはご一報ください。

少年による業務妨害罪

2020-11-13

少年による業務妨害罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士が解説します。

【事例】

京都市山科区のX高校に通うAさん(16歳)は、近所のスーパーで万引きが見つかり、警察に通報されました。(ここでは万引きは不問とする。)
Aさんは、警察に通報された腹いせに、スーパーを困らせてやろうと考え、スーパーに電話をかけ、「明日、爆弾を仕掛ける。客を避難させないと多数の死者がでるぞ。」と伝えました。
その翌日、スーパーは臨時休業となり、京都府山科警察署の警察官などがスーパーの爆弾を捜索することになりました。
その後、Aさんは威力業務妨害罪の疑いで京都府山科警察署に逮捕されました。
(フィクションです。)

【業務妨害罪について】

ニュースを見ていると、学校や駅などの場所に爆弾を仕掛けるなどと予告して逮捕されたという事件が時々見られるかと思います。
こうした爆破予告は、たとえ実際にその気がなかったとしても業務妨害罪に当たるおそれがあります。

業務妨害罪は、①虚偽の風説の流布、②偽計、③威力のいずれかを用いて、他人の業務を妨害した場合に成立する可能性のある罪です。
①は真実に反する噂や情報を流すこと、②は嘘をついたり勘違いや不知を利用したりすることを指し、これらによる業務妨害は偽計業務妨害罪と呼ばれます。
それに対し、③による業務妨害は威力業務妨害罪と呼ばれます。
ここで言う「威力」とは、暴行や脅迫よりも広い概念であり、相手方の意思を制圧するに足りる勢力を示すことを指します。

また、条文では「業務を妨害した」とされていますが、その危険さえあれば実際に妨げられたかどうかは問わないと考えられています。
つまり、円滑な業務が妨げられるような偽計または威力があれば、業務の停滞や売上の減少といった結果が生じなくとも業務妨害罪に当たる可能性があるということです。

上記事例のような爆破予告は、爆弾を仕掛ける旨の偽計あるいは人の身体や財産の安全を脅かす威力と言うことができます。
そして、その内容からして人の業務を妨害する危険が認められるため、偽計業務妨害罪または威力業務妨害罪に当たると考えられます。
ちなみに、実務上は威力業務妨害罪として捜査をされることが多いようです。

【少年事件における逮捕・勾留】

上記事例のAさんは20歳未満の者であるため、通常の刑事事件ではなく少年事件として手続が進められることが予想されます。
その場合は成人と異なり刑罰が科されませんが、捜査のための身柄拘束である逮捕・勾留は通常どおり行われます。

少年事件に関しては、少年法により勾留が「やむを得ない場合」にしか許されないと定められています。
逮捕の期限が2~3日であるのに対し、勾留の期限は10日以上と長期にわたります。
このことから、勾留は心身が未成熟な少年にとって悪影響が強く、安易な勾留は控えなければならないとされているのです。

ただ、残念ながら実務上その規定が遵守されているかどうかは微妙なところです。
ですので、少年が逮捕された場合には、安易に勾留を行わないよう捜査機関や裁判所にきちんと注意喚起を行う必要があります。
具体的には、勾留が行われる前に検察官や裁判官と面談を行ったり、勾留決定が下った後で裁判官の判断の当否を争ったりすることが考えられます。
こうした手続を難なく行えるのが弁護士の強みなので、勾留の危機を感じたらぜひ弁護士に依頼してください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、少年事件専門の弁護士が、お子さんの勾留阻止を目指して真摯に弁護活動を行います。
お子さんが爆破予告をして逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事務所での法律相談料は初回無料です。

中学生の傷害致死事件

2020-10-30

中学生の傷害致死事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士が解説します。

~ケース~

中学3年生のAくん(15歳)は、東京都港区において、他校の中学生と頻繁に喧嘩を行っていました。
ある日、Aくんが喧嘩中に他校の生徒Vの腹部あたりを蹴ったところ、Vはバランスを崩して後ろに倒れて失神しました。
それを目撃した通行人の通報され、Aくんは駆け付けた警察官により傷害罪の現行犯として警視庁高輪警察署に逮捕されてしまいました。
その後、後頭部の強打が原因でVが死亡したため、傷害致死罪の疑いで捜査が進められることになりました(フィクションです)

~傷害致死罪について解説~

人の身体を傷害し、結果的に死亡に至った場合に成立しうる犯罪です(刑法第205条)。
傷害致死罪に類似した犯罪類型として「殺人罪(刑法第199条)」がありますが、傷害の時点で殺意がない、という点で殺人罪と異なります。

傷害致死罪の法定刑は3年以上の有期懲役となっています。
もっとも、Aくんは未成年であり、「少年」(20歳未満の者)に該当するため、原則として少年法の定める少年保護事件として事件が進行することになります。

~少年保護事件の手続について解説~

少年保護事件においても、捜査段階においては主に刑事訴訟法が適用されるため、逮捕勾留されうる点では成人と同様です。
逮捕勾留されると、最長で23日間身体拘束を受けることになります。
成人の場合、勾留される場所は警察の留置場または拘置所になりますが、少年の場合、「少年鑑別所」を勾留の場所とすることもできます(少年法第48条2項)。
「少年鑑別所」は、医学・心理学・教育学・社会学その他の専門的知識に基づいて、少年の資質の鑑別を行う、法務省管轄の施設です。

捜査機関が捜査を遂げると、事件は家庭裁判所に送致されます。
成人の場合は検察官が起訴又は不起訴を決定することになっており、不起訴となれば事件は裁判所に係属することなく終了します。
これに対して、少年保護事件においては「全件送致主義」が採られており、検察官の裁量で家庭裁判所に送致しない、ということはできません。

(家庭裁判所へ送致された後)
まずは、家庭裁判所がAくんに対し、「観護措置」を行うかどうかを検討します。
観護措置」とは、家庭裁判所が調査、審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護してその安全を図る措置をいいます。
観護措置は、2週間を超えることができませんが、とくに継続の必要があるときに1回に限り更新することができます。
さらに、「特別更新」の要件を満たしている場合は、さらに2回を限度として期間を更新することができます。
実務上は4週間が最も多く、2週間で観護措置が終わるというケースは殆ど見られません。
観護措置がとられると、少年は前述した少年鑑別所に収容され、心身鑑別のために様々な調査が行われることになります。

(「逆送」の可能性)
家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪を犯した少年について、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるとき、検察官送致決定を行います。
また、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた事件であって、その罪を犯すとき16歳以上の少年については、検察官に送致する決定をしなければなりません。
これを一般に「逆送」といいます。
傷害致死事件は、人が死亡していることからしばしば重大な事件として扱われます。
Aくんは事件当時は15歳なので当然に逆送になるわけではありませんが、逆送決定がなされる可能性が大きいです。
逆送されると、成人と同様に起訴され、有罪の場合は刑罰が科されることになります。
刑事裁判の公判は公開される点、懲役刑が言い渡される場合、少年刑務所の処遇が矯正教育として不十分である点などを考慮すると、できれば逆送決定は回避したい処分です。
弁護士は、可能な限り、逆送決定が行われないよう働きかけ、後述する保護処分に向けた事件解決を目指します。

(家庭裁判所における審判)
家庭裁判所における審判では、少年を更生するための措置である保護処分が決定されます。
一方、公的機関などの援助がなくとも更生が可能だと考えられた場合には、何らの保護処分も行わない不処分の決定がなされます。
保護処分の種類として、①少年院送致、②保護観察処分、③児童自立支援施設又は児童養護施設送致があります。
ケースの場合、不処分あるいは②、③の保護処分が言い渡される可能性は低く、①の少年院送致が言い渡される可能性が高いでしょう。
少年院も矯正教育施設ですから、Aくんの改善更正を図る、という目的に照らすと妥当な処分であるようにも思えます。
ただ、本来の生活圏を離れて身柄が収容される点や、少年院へ送致されたという経歴が残る点を考えると、少年院送致の是非も一考の余地があると言えます。

ケースの事件においては、逆送決定など、Aくんにとって不利益の大きい処分を回避し、Aくんの改善更正に適した処分の獲得に向けて行動することが、弁護士の主な活動になると思われます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする法律事務所であり、少年による傷害致死事件についてもご相談いただけます。
お子様が傷害致死事件を起こしお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にの無料法律相談をご利用ください。

非行少年の要保護性の解消に向けて活動する弁護士

2020-10-23

今回は、少年事件の処分を軽くし、有利に事件を解決するための弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

東京都八王子市に住む高校1年生のA君(16歳)は、学校をサボり、友人に紹介された闇カジノへ頻繁に出入りしていました。
闇カジノでは賭博行為も行っていたようです。
ある日、闇カジノで遊んでいた際に警視庁八王子警察署の捜索が入り、A君とその他の客は賭博の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。

取調べでは、賭けていたお金をどこから手に入れていたのかを尋ねられたため、「親からお金を盗んで用意していた」と供述しました。
実際にA君は親から盗んだお金を使い、闇カジノで遊んでいたようです。
A君の親は、お金を盗む行為について最初は注意していましたが、A君が暴れて手に負えなくなるため、最近では特に注意しなくなっていました。
Aくんはこれからどうなるのでしょうか。(フィクションです)

~賭博罪と窃盗罪について~

(賭博罪)
賭博とは、偶然の事情に関して財物を賭け、勝敗を争うことをいいます。
勝敗を争う2人で5千円ずつ賭け、じゃんけんを行い、勝利した方が自身の賭けたお金と相手の賭けたお金を取得する、というルールであっても、立派な賭博行為といえます。
法定刑は50万円以下の罰金又は科料となっています。

また、Aくんは闇カジノへ頻繁に出入りしていたことから、「常習として賭博をした」ものと判断される可能性もあります。
この場合は「常習賭博罪」を構成し、法定刑は3年以下の懲役となります。

(窃盗罪)
他人の財布から現金を持ち出す行為は、窃盗罪を構成する可能性が高いでしょう。

ただし、配偶者、直系血族又は同居の親族との間で窃盗罪及びその未遂罪を犯したとしても、刑に処せられることはありません(刑法第244条1項)。
このような場合においては、国家の刑罰権による干渉を差し控え、親族間の規律に委ねるのが望ましいとの考慮により、刑が免除されることになっています。
もっとも、判例通説によれば、刑は免除されるものの、窃盗罪自体は成立するとされています。
また、犯人が少年であれば、親からお金を窃取した事実について家庭裁判所の審判に付せられ、保護処分を受ける可能性もあります。

~A君にとってなるべく有利な事件解決を目指す~

上記の賭博行為や窃盗行為は、それ自体、それほど重い犯罪ということはできません。
しかし、少年事件の場合は、軽微な事件であっても、家庭環境や交友関係、A君の資質、性格に重大な問題があるとされると、少年院送致を含む重い保護処分を言い渡されることもありえます。

なるべくA君にとって有利に事件を解決するためには、「要保護性」を解消する活動が必要になります。
「要保護性」とは、①再非行の危険性、②矯正可能性、③保護相当性(保護処分による保護がもっとも有効かつ適切な処遇であること)が認められることをいうと考えられています。

前述の通り、非行事実自体が軽微であっても、再非行の危険性が高く、家庭や学校での生活を通しての矯正も難しく、施設に収容した上での矯正教育による外ないと判断されれば、A君にとって不利な処分を言い渡される可能性が高まります。
そのため、Aくんを取り巻く環境を整理し、家庭裁判所の裁判官に再非行の危険性がないことを納得してもらうための準備が必要になります。

どのような環境調整が効果的かは具体的状況により異なりますが、ケースの場合は、
①交友関係の見直し(A君に闇カジノを紹介したのは友人ですし、闇カジノへ頻繁に出入りするようになっていました)
②家庭での監護態勢の見直し(親がA君の窃盗行為に関心を持たなくなっている点が問題です)
③学業に専念するように生活態度を見直すこと(学校に在学できるように取り計らうことも必要です。逮捕・勾留が長引くと退学になるおそれがありますが、その場合、少年が勉学する機会が損なわれてしまいますし、審判に際しても一般的に不利となります)
が主なポイントとなるでしょう。

効果的な環境調整を行うためには、少年事件に熟練した弁護士の助力が役立ちます。
まずは早期に弁護士と相談し、有利な事件解決を目指した活動を始めることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が賭博、窃盗事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

少年事件において選べる弁護士

2020-10-16

今回は、特殊詐欺グループの犯行に加担したとして逮捕された少年が選べる弁護士につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

横浜市旭区に住む高校生のA君(16歳)は、インターネットで高収入アルバイトを募集する記事を見つけました。
A君がこれに応募したところ、担当者から、指示された高齢女性の自宅に行き、刑事と称して現金とキャッシュカード、通帳を受領するよう告げられました。
A君は詐欺の片棒を担ぐことになるのではないかと思いましたが、15万円の報酬を提示されたので、引き受けることにしました。

A君が指示通り高齢女性の自宅に行き、刑事を名乗って荷物を受領したところ、神奈川県旭警察署の本物の警察官が突然現れ、詐欺未遂の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
高齢女性は詐欺であることを看破し、あらかじめ警察に相談していたようです。
逮捕されたA君はどうすればよいのでしょうか。(フィクションです)

~A君は今後どうするべきか?~

ケースの事件は、特殊詐欺の典型例といえるでしょう。
A君とは別に、ターゲットへ電話をかけてこれを欺罔し、現金などを騙し取るための段取りを行う者が存在すると考えられます。
欺罔に成功したと考えたら、ターゲットのもとへ受取り役であるA君を行かせて現金などを受け取らせる、という計画になっていたのではないでしょうか。

しかし、ターゲットである高齢女性は詐欺行為を看破し、警察に相談していたので、A君は待ち構えていた警察官に逮捕されてしまいました。
ケースの事件は共犯者の存在、背後で糸を引く組織の存在が見込まれることから、勾留が長期化する可能性が高いでしょう。
身体拘束が長引くと、少年にも悪影響を与えます。
早急に弁護活動を開始しなければなりません。

~捜査段階においてA君が選べる弁護士~

A君が捜査段階において選べる弁護士には、以下の種類があります。

(当番弁護士)
逮捕されてしまった場合に、1回だけ無料で接見にやってくる弁護士です。
ただし、2回目以降の接見、被害者との示談交渉や身柄解放活動などを行うことはできません。

(国選弁護人)
Aくんに勾留決定が出され、資力要件を満たしている場合に、Aくんの請求により国が付する弁護士です。
原則として費用がかからないことが最大のメリットとして挙げられます。
その反面、「あまり事件解決に熱心でない」、「接見に来てくれない」などの不満を聞くこともあります。

(私選弁護人)
国選弁護人と異なり、逮捕直後からでも選任できるので、「勾留を阻止する活動」なども行うことができます。
費用は全て被疑者サイドで負担する必要があります。
報酬についても、弁護士の方から事件解決を見越した額を提示するため、熱心に活動してもらえることが期待できます。

~家庭裁判所に送致された後に検討すべきこと~

捜査段階で国選弁護人が付されていた場合、家裁送致後は国選弁護人選任の効力は失われます(少年法第42条2項)。

家裁送致後に少年の弁護をする弁護士は「付添人」と呼ばれます。

家裁送致後、観護措置をとられ、少年鑑別所に収容されてしまった場合には、「当番付添人」の接見を無料で受けることができますが、一度だけです。
また、「国選付添人」というものがありますが、①少年審判に検察官を関与させる場合、②一定の重大事件で少年につき観護措置がとられている場合、③被害者等に審判傍聴を許す場合にしか付けられません。
①と③の場合は必ず付されますが、②の場合に付されるかどうかは家庭裁判所の裁量によります。

一方で、先述の私選弁護人と同様、少年や保護者が少年のため「私選付添人」を選任することができます。

家裁送致後においても、弁護士の存在は改善更生を目指す少年にとって精神的な支えとなります。
そのメリットを最大限に享受するためには、相性の合う、少年事件に精通した弁護士を選ぶことをおすすめします。
それぞれの弁護人・付添人のメリット、デメリットを考慮しながら、自身に合った弁護士を選びましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が特殊詐欺事件に加担した疑いで逮捕され、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

少年事件における環境調整の重要性

2020-10-09

今回は、少年事件を有利に解決するために必要な「環境調整」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

さいたま市見沼区に住むAくん(16歳高校生)は、免許もないのに、イタズラ仲間数名と酒を飲んで自動車を運転したところ、ハンドル及びペダル操作を誤り、歩道に進入してしまった上、歩行者と衝突し大怪我を負わせてしまいました。
Aくんは酒気帯び運転及び無免許過失運転致傷の疑いで埼玉県大宮東警察署に逮捕されてしまいました。
なるべくAくんの将来に悪影響を及ぼさないように事件を解決するためにはどうすればよいのでしょうか。
(フィクションです)

~少年事件について~

Aくんは16歳の少年なので、少年保護事件として手続が進行することになります。
警察、検察において捜査を受けた後、家庭裁判所送致されます。
そして、家庭裁判所における審判を経て、必要な保護処分を受けることにより事件が終了します。

保護処分の類型として、①保護観察処分、②少年院送致、③児童自立支援施設又は児童養護施設送致があります。

保護観察処分は、少年を家庭や職場等に置いたまま、保護観察官による指導監督という社会内処遇によって、少年の更生を目指す処分をいいます。

少年院送致とは、少年の再非行を防止するため、少年を少年院に収容して矯正教育を行う処分をいいます。
原則として外出が禁止され、生活訓練を行い、必要な場合は懲戒を行うなどして少年の更生を図ります。
特別の場合を除いては外出することができませんので、保護観察処分に比べて負担の重い保護処分ということができます。

児童自立支援施設又は児童養護施設送致とは、不良行為をしたり、又は不良行為をするおそれのある少年(満18歳未満)を入所させて、または保護者のもとから通わせ、必要な指導を行い、その自立を支援する処分をいいます。
少年院とは異なり、より開放的な施設内で指導を受けることになります。
この処分は、どちらかといえば低年齢の少年を対象としたものです。
Aくんの年齢、非行の内容を考慮すると、この処分が言い渡される可能性は低いでしょう。
したがって、ケースの事件においては保護観察処分か、少年院送致が言い渡される可能性が高いと思われます。

~少年事件の捜査~

捜査段階においては刑事訴訟法の適用があるため、成人と同様に逮捕・勾留されうる点では同じです。
ただし成人と異なり、勾留の場所が少年鑑別所とされる場合があります。

~家庭裁判所への送致~

少年事件においては、「全件送致主義」がとられており、すべての事件が家庭裁判所に送致されます。
そのため、成人の事件における「起訴猶予処分(検察において被疑者の犯罪を立証できるが、裁判にかけない処分)」に相当する制度がありません。
家庭裁判所における処分をなるべく軽くすることが、有利な事件解決の近道ということになります。

~環境調整を通じ、事件を有利に解決~

家庭裁判所が、Aくんを取り巻く環境をどのように評価するかにより、保護処分の内容が左右されます。
少年と両親との折り合いがすこぶる悪く家によりつかないとか、非行を繰り返す友人が多数いるということになれば、処分も重くなりがちです。
逮捕された段階から環境調整を行い、少年審判に備えて活動することが重要です。
ケースの場合には、両親による監護態勢を見直していくこと、一緒に事件を起こしたイタズラ仲間との付き合い方を見直すことがポイントになると思われます。

もっとも、Aくんにとって、一緒に事件を起こしたイタズラ仲間は、不良として片付けられたくない大切な友人かもしれません。
非行少年にこれらの者と縁を切るよう命じたからといって、効果があるものではありません。
少年事件を起こす少年は、多感な時期にあり、頭ごなしに「~しろ、~せよ」と命じても、かえって反発心を植え付け、非行少年としての性質をエスカレートさせてしまうおそれもあります。
したがって、少年事件に熟練した弁護士のアドバイスを受けながら環境調整を行うことをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が酒気帯び運転、無免許過失運転致傷事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

痴漢逮捕事件で少年審判の付添人弁護士

2020-10-02

少年審判の付添人弁護士について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

千葉県松戸市在住のAさん(18歳男性)は、大学に通学する途中のバス車内で、女子大生Vさんの身体を触ったとして、警察官を呼ばれ、千葉県松戸東警察署に逮捕された。
そして、松戸東警察署からAさんの両親に、「Aさんが痴漢事件で逮捕され、警察署の取調べでは、やっていないと事件を否認している」という連絡が来た。
Aさんの両親は、刑事事件に強い弁護士に、警察署にいるAさんとの弁護士接見(面会)を依頼して、早期釈放や処分軽減に向けた少年弁護活動を依頼することにした。
(事実を基にしたフィクションです)

~少年事件とは~

20歳未満の少年少女が、刑事犯罪を起こした場合の少年事件では、「20歳以上の成人の刑事事件」とは異なる、少年審判の手続に付されます。
少年審判の手続では、原則として刑事処罰を受けることは無く、家庭裁判所の調査官のもとで、少年の普段の素行や、家庭や学校生活での人間関係の付き合い方などが調査され、少年の今後の更生のために「少年審判の保護処分」が決定されます。

「少年審判の保護処分」としては、①少年院への送致、②児童自立支援施設等への送致、③保護観察処分、④不処分、などが挙げられます。

~少年審判の付添人弁護士とは~

20歳未満の少年少女が事件を起こして逮捕された場合には、その身柄は72時間以内に家庭裁判所に送致されるか、あるいは、警察署で10日間程度の勾留(身柄拘束)後に、家庭裁判所送致され、その後に少年鑑別所において、少年審判に向けた家庭裁判所調査官の調査が開始されます。
犯行の程度が軽く身柄拘束の必要性がない場合には、少年本人は在宅のまま、少年審判が開始されることもあります。

少年審判においては、少年が適正な保護処分を受けるための協力者として、「付添人」を付けることが認められています。
付添人には、「刑事事件や少年事件に強い弁護士」が選任されることが多く、少年審判に同席して意見を述べるなど、「成人の刑事事件の弁護人」と同じように、少年の味方となって弁護活動を行い、少年の今後の更正や、少年審判の保護処分の軽減のために、弁護士が尽力します。

付添人となった弁護士は、逮捕された少年の早期釈放を働きかけたり、少年審判の場で、少年審判の保護処分を軽減する、不処分で済ませる、あるいは少年院に入れさせないために、働きかけることができます。
付添人には、少年審判において以下のような権利行使が認められています。
 ・記録閲覧権
 ・追送書類等に関する通知を受ける権利
 ・観護措置決定またはその更新決定に対する異議申立権
 ・審判出席権
 ・意見陳述権
 ・証拠調べの申出権
 ・少年本人質問権
 ・抗告権

20歳未満の少年少女が逮捕された際には、できるだけ早く弁護士に依頼して、弁護士を少年本人との接見(面会)に向かわせてください。
弁護士が、少年本人から具体的な事件内容をお聞きして、警察での取調べの対処方法や、事件の今後の見通しをアドバイスいたします。
また、その後の少年審判において不処分、あるいは軽い保護処分で済むように、弁護士の側から少年の付添人としての弁護活動を始めることができます。

痴漢逮捕事件で付添人となった弁護士は、少年審判の場での意見陳述等に加えて、少年が適正な保護処分となるよう家庭裁判所の調査官と接触したり、学校関係者やご家族と今後の対応を話し合ったり、少年の今後の更生に向けて重要な役割を果たします。

千葉県松戸市痴漢逮捕事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

少年による強制わいせつ事件

2020-09-25

今回は、14歳の少年が、11歳の女子小学生に対し、わいせつな行為をしてしまった場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

大阪市鶴見区に住む14歳のAくんは、自宅近所の路上において、下校中の女子小学生V(11歳)に声をかけ、その陰部をもてあそんでしまいました。
後日、下校中のAくんに大阪府鶴見警察署の警察官が声をかけ、「小学生の女の子のことで聞きたいことがある」と告げました。
Aくんはそのまま鶴見警察署に任意で同行し、取調べを受けました。
「Vの陰部を弄んだことに心当たりはあるか」、「そういう年齢の女の子に興味があったりするか」などと聞かれたので、Aくんは認識している通りに答えました。
取調べの後、「強制わいせつの疑いで逮捕状が出ている」と告げられ、そのままAくんは逮捕されてしまいました。
事件を知ったAくんの親は途方に暮れています。
どうすればよいのでしょうか。(フィクションです)

~強制わいせつ罪について~

強制わいせつ罪(刑法第176条)とは、13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をする犯罪です。
13歳未満の者に対しわいせつな行為を行った場合も同様です。
Aくんは11歳のVに対し、陰部を弄ぶなどの行為を行っています。
この行為が強制わいせつ罪に該当する可能性は極めて高いでしょう。

~Aくんは今後どうなるか?~

Aくんは14歳の少年なので、少年保護事件として手続が進行することになります。
警察、検察において捜査を受けた後、家庭裁判所に送致されます。
そして、家庭裁判所における審判を経て、必要な保護処分を受けることにより事件が終了します。

(保護処分の種類)
保護処分は、少年審判の結果、必要に応じて家庭裁判所が言い渡します。
保護処分の類型として、①保護観察処分、②少年院送致、③児童自立支援施設又は児童養護施設送致があります。

~逮捕後の手続~

(捜査段階)
逮捕・勾留されてしまうと、捜査段階において最長23日間拘束されることになります。
逮捕・勾留がAくんにもたらす悪影響は計り知れません。
また、学業のタイミングによっては、高校受験など、Aくんの将来に関わる事項についても悪影響を与えるおそれがあります。
そのため、なるべく早く外に出られるよう働きかけることになります。

逮捕後、検察官が「勾留請求」を行い、裁判官が「勾留決定」を出すことによって、Aくんに勾留がつくことになります。
信頼できる身元引受人や、その上申書、AくんがVに接触して証拠隠滅をするようなおそれはないことなどを内容とする勾留に関する意見書を用意し、検察官に対しては勾留請求を、裁判官に対しては勾留決定をしないように働きかけることが重要です。

(家裁送致後)
送致後は、Aくんの資質、性格、交友関係、家庭環境が調査され、審判に活用されます。
Aくんの身体を拘束して調査をする必要がある場合には、少年鑑別所に収容されることになります(観護措置)。
身体拘束の長期化を避けるためには、観護措置決定を回避しなければなりません。

(家裁での審判)
少年審判が開かれると、Aくんに対し必要な保護処分を言い渡します。
ケースの事件では、保護観察処分か、少年院送致を言い渡される可能性が高いのではないでしょうか。
保護観察処分が言い渡された場合は在宅で更生を目指し、少年院送致が言い渡された場合は、少年院に収容された上で更生を目指すことになります。
有利な処分を獲得して事件を解決するためには、Aくんの真摯な反省、被害者への謝罪、そして家庭における監護態勢の見直しが大切です。
また、Aくんには性に対する偏った見解、すなわち、「認知の歪み」が存在するかもしれません。
しかるべき機関でカウンセリング等を受け、再犯防止に努めていることをアピールすることが必要となる場合もあるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
少年事件を有利に解決するためには、少年事件に熟練した弁護士の力添えが重要となります。
お子様が強制わいせつ事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

傷害事件で逮捕・少年事件の弁護活動

2020-09-18

傷害事件で逮捕されてしまった事件を題材に、少年事件の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~

大阪府守口市に住む少年A(18歳)を含む少年らは、日頃から恨みを抱いていたVを襲い怪我を負わせることを計画した。
計画通りに少年らはVの顔面を殴打し傷害を負わせたが、少年Aは上記犯行計画においては主導的な役割を果たしたがVへの暴行自体は行っていなかった。
大阪府守口警察署の警察官は、少年Aを傷害の疑いで逮捕した。
少年Aの家族は、少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~少年による共犯事件(傷害事件)~

本件では、少年たちはVに対する暴行によって傷害を負わせるに至っています。
したがって、「人の身体を傷害した者」(刑法204条)として傷害罪が成立します。
しかし、少年AはVに対する暴行自体には加わっていません。
このような場合でも、少年Aは傷害罪の罪責を負うのでしょうか。

この点、刑法60条は「二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする」と規定しています。
では、少年Aも「二人以上共同して犯罪を実行した者」といえるのでしょうか。
刑法60条は共同正犯を定めた規定であり、共同実行の意思と共同実行の事実が認められる場合には、他人の行為についてまで正犯としての責任を負うことになります。
判例・実務において、共同実行の意思とは共謀を指すものと考えられています。
したがって、直接に犯罪を実行していない者も共謀が成立する場合には、「二人以上共同して犯罪を実行した者」として正犯としての責任を負う可能性があるのです。
本件では、少年AはVへの暴行を行うにあたっての犯行計画において主導的な役割を担っており、暴行を行った他の少年らとの強固な意思連絡が認められ、共謀が成立することに異論はないものと考えられます。
したがって、上記共謀に基づいて刑法204条の行為が行われた以上(共同実行の事実)、少年Aもまた共同正犯として傷害罪の罪責を負うことになります。

~少年事件における弁護活動~

少年事件における大きな特色のひとつが、全件家裁送致主義が採られていることです。
通常の刑事手続による成人事件においては、起訴猶予処分(不起訴処分)によって事件が終了することがあるのに対して、少年事件では原則としてこのような処分はありません。
つまり、少年事件においては、(原則として)全ての事件が家庭裁判所に送致されることになります(少年法41条、42条)。
家庭裁判所に送致されると、少年を少年鑑別所に送致する観護措置がとられることもあります(少年法17条1項2号)。
少年法の対象になる少年事件は、成人事件と比べて軽い処分が下されるものだという必ずしも正しくない理解に基づいた行動をとってしまうことは非常に危険です。
したがって、少年事件で逮捕等されてしまった場合には、一刻も早く少年事件に関する専門知識を有する弁護士に相談することが重要です。
通常の刑事事件と少年事件は手続の進行も異なる点が少なくないため、少年事件の経験が豊富な弁護士に相談しましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、共犯事件を含む少年事件を多数扱っている刑事事件専門の法律事務所です。
少年事件の弁護経験の豊富な弁護士が、いつでもご相談をお待ちしております。
傷害事件でお子様が逮捕されてしまった場合等には、まずは年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)に ご一報ください。
担当者が、弁護士による逮捕された方への面会(接見)サービス等について、くわしくご案内いたします。

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