特殊詐欺類似窃盗で逮捕・勾留阻止 

2019-03-26

特殊詐欺類似窃盗で逮捕・勾留阻止 

事例:少年A(18歳)は、氏名不詳者と共謀の上、Vにキャッシュカードが不正利用されていると嘘をついた。
少年Aは、V宅に赴き、キャッシュカードを確認する振りをし、Vが注意をそらした隙を見て、キャッシュカードを別のカードとすり替えた。
その後、AはATMでVのキャッシュカードを使い現金を引き出した。
警視庁板橋警察署の警察官は、少年Aを窃盗罪の容疑で逮捕した。
少年Aの家族は、少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実を基にしたフィクションです。)。

~特殊詐欺類似事例における窃盗罪の成立~

近年、いわゆる少年法の対象たる「少年」(20歳に満たない者 少年法2条1項)による特殊詐欺事件が多発するなど、特殊詐欺事件加害者の若年化が社会問題化しています。
また、刑法246条(詐欺罪)により処罰される特殊詐欺事件に対し、特殊詐欺事件に類似するが、刑法235条(窃盗罪)により処罰される事件も存在します。
本件のようなケースが、特殊詐欺には類似するものの詐欺罪ではなく、窃盗罪が成立しうるケースとなります。

そもそも詐欺罪とは、人の物をだまし取る犯罪です。
したがって、(瑕疵はあるとしても)被害者の意思に基づいて財物(本件であればキャッシュカード)が、加害者に交付される必要があります。
しかし、本件では、AはVが気をそらした隙にキャッシュカードをすり替えており、Vの意思に基づいて財物が移転したとはいえません。
よって、本件ではVの意思に反して「財物」たるキャッシュカードの占有を移転させたとして窃盗罪(刑法235条)が成立すると考えられます。

なお、Aがその後、キャッシュカードを使いATMから現金を引き出した行為も窃盗罪(刑法235条)が問われる可能性があります(本稿では詳細は割愛します。)。
また、上記のような窃盗行為をすることを秘して、ATM設置店に入る行為も建造物侵入罪(刑法130条前段)として処罰されうる点にも注意が必要です。

~少年事件における弁護士による弁護活動~

少年法の適用を受ける「少年」も、逮捕段階では基本的に通常の成人事件と同様の扱いを受けることになります。
したがって、逮捕されてしまうと勾留という10日間に及ぶさらに長い身体拘束処分を受ける可能性があるのです(刑事訴訟法207条1項本文、60条1項)。
もっとも、少年事件における勾留に関しては、少年法48条1項が「勾留状は、やむを得ない場合でなければ、少年に対して、これを発することはできない」と定めています。
少年を勾留するためには、通常の成人事件と異なり、「やむを得ない場合」という要件が加重されています。
これは、成人と比べて、少年が人格の発展・成長の過程にあり、成人よりも勾留による精神的・肉体的影響が大きいと考えられていることから付加されている要件です。
したがって、少年の逮捕後の弁護活動として、少年が勾留されれば学校の退学、職場の解雇など少年の更生に大きく影響することなど、少年に及ぶ具体的な不利益を勾留を請求する検察官や勾留の可否を判断する裁判官に主張する等の弁護活動を行うことが考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年法の対象となる少年事件を含む刑事事件を専門に取り扱っている法律事務所です。
特殊詐欺および特殊詐欺類似事件に、未成年が巻き込まれる事例が急増しています。
未成年である少年は、特に刑事手続(及び少年法による処遇)についての知識に乏しいことが多いため、一刻も早い弁護士による支援が必要です。
本件のような窃盗事件逮捕された方のご家族は、24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)まで早急にお問い合わせください。
警視庁板橋警察署への初回接見費用:36,200円

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