傷害罪で少年院回避

2019-01-30

傷害罪で少年院回避

中学3年生のAさんは、両親が共働きで多忙だったため、物心ついた頃から両親に構ってもらった記憶が殆どありませんでした。
そのことに嫌気が差し、Aさんは同級生をいじめたり万引きをしたりとたびたび問題行動を起こすようになりました。
ある日、Aさんが川崎市高津区内の路上を歩いていたところ、自身と同じぐらいの年齢と思しきVさんに因縁をつけられました。
そこで、AさんはVさんの顔面や腹部を手拳で殴り、うずくまったVさんを数回蹴るなどしました。
この暴行により、Vさんは全治約1か月の怪我を負い、Aさんは傷害罪の疑いで神奈川県高津警察署逮捕されました。
Aさんの両親は、なんとか少年院だけは回避してほしいと弁護士に依頼しました。
(フィクションです。)

【傷害罪について】

第二百四条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

傷害罪は、暴行事件においてよく目にする代表的な犯罪の一つです。
「傷害」と聞くと出血や骨折といった怪我を想定する方が多いかと思いますが、傷害罪における「傷害」はそれだけにとどまりません。
ここで言う「傷害」とは、人の生理的機能を障害する一切の行為を指すとされ、人の身体に変調をきたすものは広く該当する可能性があります。
裁判例には、外傷後ストレス障害(PTSD)や薬物による意識障害の発生につき、傷害罪の成立を認めたものがあります。

傷害罪と似た罪として、殺人未遂罪が挙げられます。
殺人未遂罪は、殺人の実行に着手したものの、それを遂げることができなかった場合に成立しうる罪です。
傷害罪との区別は殺意があったかどうかによりますが、単に「殺意はなかった」と供述したからといって、直ちに殺人未遂罪が否定されるわけではありません。
殺意があったかどうかは、本人の供述も参考にしつつ、凶器の有無、狙った部位、暴行の回数などの様々な事情から判断されます。
そのため、場合によっては、殺意はなく傷害罪が成立するに過ぎないと主張して捜査機関と争うことも考えられるでしょう。

【少年院送致を回避するには】

被疑者が20歳未満である事件は、少年事件として通常の刑事事件とは異なる取り扱いをされるのが原則です。
少年事件に特有の事柄の一つとして、家庭裁判所の審判によって保護処分を下される点が挙げられます。
少年事件では、懲役や罰金(民事上の損害賠償とは別です)などの刑罰を科すわけではなく、非行を犯した少年の更生が図られることになります。
そのために、必要に応じて裁判の代わりとなる審判が開かれ、そこで少年ひとりひとりに適した保護処分が決定されるのです。

保護処分には様々な種類がありますが、その中でも最も重いのは少年院送致だと言うことができます。
少年院送致は、自宅などをはじめとする本来の居場所を離れて少年院に入院し、そこでの生活を通して少年の更生を目指す処分です。
少年院送致も少年の更生に奉仕する面は否定できませんが、更生を本人や家庭に委ねたりせず強制的に施設に収容する点で様々な制約が伴うものです。
そこで、場合によっては少年院送致よりも軽い保護処分を求める活動が必要となってきます。

一般的に、少年は心身が成人と比べて未成熟であり、周囲の者は少年の健全な育成を目指す責務を負っています。
そうした責務の存在から、家庭裁判所において保護処分の内容を決める際には、要保護性、すなわち少年を保護の対象とするかどうかという視点が重視されます。
もし少年院送致を回避するのであれば、そうした視点を念頭に置きながら少年の発育環境の整備を行っていくべきです。
具体的に内をすればいいか迷ったら、ぜひ一度少年事件に詳しい弁護士に相談してみてください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、少年事件に特化した弁護士が、少年院送致を回避したいというご相談に対して的確なアドバイスを致します。
お子さんが傷害罪を犯してしまい少年院送致がご心配なら、刑事事件少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

事務所での法律相談料:初回無料(時間の制限はございません)
神奈川県高津警察署までの初回接見費用:37,000円

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