少年院、少年院送致について

2019-09-17

少年院送致について

兵庫県尼崎市の高校に通うA君(16歳)は、お金の貸し借りの件で友人Vさんと口論となり、Vさんの顔や腹部を殴る蹴るなどの暴行を加えて、全治2か月間の大けがを負わせてしまいました。そして、A君は、学校の通報により駆け付けた兵庫県尼崎南警察署の警察官に傷害罪逮捕されてしまいました。その後、A君の傷害事件は検察庁を経て、家庭裁判所へ送られました。この際、検察官は「少年院送致相当」との意見を付しています。A君の両親は、A君に過去2度の同種非行歴があったことから、何とかして少年院送致は避けたいと思い、少年事件に強い弁護士に無料法律相談を申し込みました。
(フィクションです。)

~ 少年院、少年院送致とは ~

少年院は、家庭裁判所から保護処分として送致された者などを収容する施設で、その健全な育成を図ることを目的として矯正教育、社会復帰支援等を行う法務省所管の施設です。
少年院に収容されると、規律ある生活を求められ、自由な生活を送ることができなくなりますから、「子どもを少年院に入らせたくない。」などと考えられる親御様が多くおられます。確かに、そのとおりなのですが、上記でも書きましたように、少年院は少年の健全な育成を図ることを目的とし、少年に対する矯正教育を施し、社会復帰支援等を行う場所です。ですから、少年院に入所したからといって一概に少年の人生にとって「マイナス」ではなくむしろ「プラス」に働き、立派に更生したという少年も現実におられます。
もし、お子様が「少年院送致保護処分を受けそうだ」、「少年院送致を受けた」などという場合は、こうした双方の側面を考慮し、果たして少年の更生のために適当か否かという観点から今後の対応を決めていく必要があるでしょう。

※保護処分
 保護処分とは、家庭裁判所に送致された少年を更生させるために行われる少年法上の処分のことをいいます。保護処分には、少年院送致の他、保護観察、児童自立支援施設等送致の3種類があり、少年審判時に言い渡されます。

なお、少年審判では、少年をどの種類の少年院に送致するかまで決定されます(少年審判規則37条1項)。少年院の種類は以下のとおりです(少年院法4条1項1号から3号)。

第1種(1号)
 保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害がないおおむね十二歳以上二十三歳未満のもの(次号に定める者を除く。)
第2種(2号)
 保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害がない犯罪的傾向が進んだおおむね十六歳以上二十三歳未満のもの
第3種(3号)
 保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害があるおおむね十二歳以上二十六歳未満のもの

少年院の収容期間は、大きく短期処遇と長期処遇にわけられます。

短期処遇は、さらに特修短期処遇と一般短期処遇にわけられ、「特修短期処遇」の場合、「4か月」以内、「一般短期処遇」の場合、「6か月」以内です。長期処遇については10か月から2年です。

少年審判では家庭裁判所から処遇に関する勧告が出されることがあります(少年審判規則38条2項)。ここで、家庭裁判所が特修短期処遇、一般短期処遇との勧告を出せば、少年院はこれに従うべきとされています(従う勧告)。また、長期処遇については、「比較的短期」の処遇勧告が出た場合、収容期間は10か月以内とされ、少年院はその勧告を尊重しなければならないとされています(尊重勧告)。しかし、長期処遇について何ら勧告がない場合は、少年院が1年から2年の範囲内で決めています。

~ 少年院送致を回避するには ~

少年院に収容されるのは、社会内での更生が期待できないと判断されるためです。
したがって、少年院送致を回避するためには、少年が少年鑑別所に収容されているときから少年に対し教育的な働きかけを行って少年に反省、更生を促し、非行の原因となった、少年自身に帰属する問題(性格、考え方、行動等)や少年を取り巻く環境に現れた負の部分をできる限り除去する必要があります。また、それとともに、少年が更生するための新たな環境を整備し、保護処分を決定する裁判官に、

なぜ少年院ではなく社会内での更生が少年にとって適当か

ということを具体的に主張する必要があります。

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