窃盗未遂事件で逮捕・少年事件における接見の重要性

2020-02-27

少年事件における接見の重要性について、窃盗未遂事件を題材に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~

福岡市南区に住む少年A(16歳)は、金目の物を盗む目的でV宅に侵入し、タンスを物色しようと近づいたが、人の気配を感じたことから目的を遂げずに逃走した。
Vの通報を受けた福岡南警察署の警察官は、少年Aを窃盗未遂の疑いで逮捕した。
少年Aの家族は、少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~窃盗未遂罪の成立時期~

本件では、AはV宅のタンスに近づいたが、人の気配を感じたことから何も盗らずに逃走しています。
このような場合にも、窃盗未遂罪は成立しうるのでしょうか。
この点、刑法235条は「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪」にするとしており、「他人の財物を窃取」した者は、窃盗罪既遂が成立することになります。
これに対し、未遂罪は「他人の財物を窃取」するという結果が発生していなくても、「犯罪の実行に着手」(刑法43条本文)したと認められる場合に成立することになります。
判例・実務において、窃盗罪の実行の着手は、物色行為にまで至らずとも金品等がありそうな物に近づいた段階で、「窃取」行為の現実的危険性があるとして実行の着手が認められるとされています。
したがって、本件でもAが窃盗目的でV宅のタンスに近づいた段階で、窃盗の既遂に至る現実的危険性があるとして、窃盗未遂罪(刑法235条、243条)が成立しうると考えられます。
なお、少年Aが窃盗目的でVの住居に侵入した行為には、住居侵入罪(刑法130条)が成立し、これは窃盗未遂罪牽連犯 (刑法54条1項後段)になることに注意が必要です。

~少年事件における弁護士による接見の重要性~

弁護士は、その資格において、逮捕直後から立会人なしで被疑者との接見交通権を行使することができます(刑事訴訟法39条 1項)。
これは通常の成人事件と同様に、少年事件でも変わるところはありません。
弁護士との接見、それも特に初回接見は、弁護人の選任や助言を得るための最初の機会であり、逮捕されてしまった被疑者にとっての防御のためにも極めて重要なものです。
逮捕段階では、家族との面会も困難であることから、単なる法的な意義を越えて精神的な面でも弁護士による接見が大きな意味を持つことになります。
このように弁護士との接見は成人事件でも重要なものですが、少年事件においてはより重要になってくると言っても過言ではありません。
未成年である少年は、刑事手続等について成人以上に知識に乏しいことがほとんどであり、また捜査官に対しても迎合しやすい性質を持っています。
したがって、少年事件においては、迅速な接見が重要になってくるとともに、少年事件特有のケアもまた必要となってくるのです。
接見において少年とコミュニケーションを取るにあたっては、弁護士が捜査官とは違い自分の味方であることを理解させた上で、成人以上に丁寧な対応を行っていくことになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、未成年による少年事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
少年事件の経験が豊富な弁護士が、その経験を存分に活かした弁護活動を行ってまいります。
窃盗未遂事件で逮捕された少年のご家族は、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)に、まずはお問い合わせください。
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