(事例紹介)パトカーに向けて消火器を噴射し追送致
(事例紹介)パトカーに向けて消火器を噴射し追送致
~ケース~
バイクと消火器を盗み、パトカーに向かって消火器を噴射したなどとして、15~16歳の少年ら3人が追送致されました。
少年らは4月1日、バイク1台と消火器10本ほどを盗み、追跡にあたったパトカーなどに向かって消火器を噴射した疑いがもたれています。
少年らはすでに、盗んだバイクなどに乗って集団暴走した疑いで、道路交通法違反の被疑事実により、5月16日に逮捕されています。
(5月31日 日テレNEWS 「バイクと消火器盗み…追跡のパトカーに噴射 少年ら3人追送検「警察に勝って自慢したかった」」より引用 )
~少年事件の特殊性~
ケースの少年らは15歳~16歳であるため、少年法が適用されて事件が進んでいくことになるでしょう。
そのため、原則として刑罰を受けることはなく、必要に応じた保護処分を受けることによって事件が終了することになると考えられます。
今回のケースのような事例では、少年らが集団暴走行為もしていたという事情もあり、交友関係にも非行の原因があると判断される可能性があります。
そうした場合、少年らの更生のために根本から環境を変化させる必要があると判断され、後述の少年院送致といった保護処分が取られることも考えられるところです。
~保護処分の種類~
前述した保護処分には、①保護観察処分、②少年院送致、③児童自立支援施設等送致があります。
保護処分が必要なければ、「不処分」や、そもそも家庭裁判所にて審判を行わない「審判不開始」という事件処理もあります。
~保護観察処分にも負担の軽重がある~
例えば、少年院送致が言い渡された場合、少年院に入って更生を目指すことになりますが、保護観察処分の場合は、保護観察官・保護司の指導・監督を受けるものの、社会内で更生を目指すことができます。
どちらも少年の社会復帰・更生のために取られる処分ではあるものの、在宅で更生を目指す方が学校や職場に通うことができるため、負担が軽いともいえるでしょう。
先ほども触れたように、少年院に入ることも少年の更生のための処分ではありますが、少年院に入る間社会と離れて過ごすというデメリットも存在しますから、少年やその家族の環境を鑑みて適切な処分を下してもらうことが必要といえます。
適切な処分・事件解決を目指すためには、家庭裁判所の裁判官に対して説得的に主張する必要があります。
お子様が少年事件を起こしてしまった場合には、すぐに少年事件に詳しい弁護士と相談し、今後の対策についてアドバイスを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を中心に取り扱う法律事務所です。
少年事件についてお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。