強盗致傷事件で少年が逆送

2020-06-19

少年事件の検察官送致(逆送)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

福岡市西区在住のAさん(18歳少年)は、友人ら3人と共謀して、深夜のコンビニ店で現金を脅し取る強盗事件を起こし、その際にコンビニ店員に怪我を負わせたとして、強盗致傷罪の容疑で、福岡県西警察署に逮捕された。
その後の警察での取調べの際に、Aさんは、一般の少年事件扱いではなく、検察官送致(逆送)されて、成人と同じ刑事処罰の手続が行われる見込みだと聞かされた。
Aさんの両親は、刑事処罰を避けられないか、検察官送致を防ぐことができないかを、刑事事件に強い弁護士に法律相談した。
Aさんの両親は、まずは弁護士を警察署にいるAさんのもとに派遣して、今後の少年事件の弁護対応を弁護士とともに検討することにした。
(事実を基にしたフィクションです)

~少年事件の少年審判手続~

20歳未満の少年少女が犯罪事件を起こした場合の少年事件では、成人の刑事手続とは異なり、「家庭裁判所の少年審判」の手続に付されて、少年少女の保護や健全な育成に向けた「保護処分」がなされることになります。
家庭裁判所の少年審判では、家庭裁判所の調査官による調査結果に応じて、「保護処分」の内容が決定され、①少年院送致、②児童自立支援施設、児童養護施設送致、③保護観察処分、④不処分、のいずれかの措置がとられます。

少年事件で逮捕された場合には、逮捕された少年の身柄は、警察の捜査が終わった段階で、少年鑑別所に送致されます。
逮捕されてから2,3日後に少年鑑別所に送致されるケースや、逮捕されてから10日間の勾留(または20日間の勾留延長)が決まり、勾留期間の終了後に少年鑑別所に送致されるケースが考えられます。
少年鑑別所では、少年が犯罪事件に至るまでの経緯や犯行動機の調査とともに、少年の家庭環境や学校環境での普段の素行や行動思考パターンなどが、家庭裁判所の調査官により、調査されます。

~少年事件の検察官送致(逆送)~

一方で、20歳未満の少年が起こした犯罪事件が、刑事処罰が相当であると判断されるような凶悪な犯行態様であった場合などには、少年の身柄は家庭裁判所から検察庁へ送致(逆送)され、成人の手続と同じ刑事事件として扱われることがあります。

検察官送致(逆送)の要件を定めた少年法20条によると、①「死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるとき」、②「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るもの」のいずれかの場合には、原則として少年は検察官送致され、刑事責任を問われることになります。
ただし、上記要件を満たす場合でも、例外的に検察官送致がなされないケースがあり、その判断の際には、「犯行の動機及び態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情」が考慮されます。

20歳未満の少年が警察に逮捕された際には、できるだけ早く弁護士に法律相談をして、少年本人との接見(面会)に弁護士を向かわせることが重要になります。
弁護士は、少年本人から直接に話を聞くことで、事件の具体的内容を把握し、警察取調べの対処方法や今後の事件の見通しなどをアドバイスして、逮捕直後の少年の不安を和らげることができます。
また、弁護士の少年弁護活動を通じて、少しでも早く釈放されるように身柄解放活動をする、少年審判不処分の結果を得る、少年院に入れさせない、検察官送致(逆送)をさせないように、積極的に働きかけることができます。

福岡市西区強盗致傷少年事件でお困りの方は、刑事事件を専門に扱っている、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の評判のいい弁護士にご相談ください。

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