中学生が学校で暴行

2019-10-12

中学生が学校で暴行

~ケース~
東京都新宿区所在の中学校に通う中学3年生(15歳)のAくんは、頻繁に校内暴力事件を起こしており、学校からも問題視されていました。
ある日、校内で同級生Vと喧嘩騒ぎを起こしてしまい、AくんはVの顔面を右手の拳で殴打してしまいました。
学校もAくんの暴力が甚だしく手に負えなかったので、警察に通報しました。
Vは鼻骨を骨折する傷害を負っており、Aくんは傷害罪の疑いで警視庁新宿警察署逮捕されてしまいました。(フィクションです)

~傷害罪について解説~

傷害罪とは、その名の通り、人の身体を傷害する犯罪です(刑法第204条)。
鼻骨の骨折は、当然、傷害罪にいう「傷害」に該当するでしょう。
暴行によって傷害を負わせてしまった場合には、犯人において被害者を傷害するつもりがなくても傷害罪が成立すると考えられています。
つまり、相手方に怪我などを負わせるつもりがなかったとしても、故意に暴行を加えている以上は怪我などについても責任を負うということです。
傷害罪の法定刑は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金となっています。

~Aくんは今後どうなるのか?~

Aくんは「少年」(20歳未満の者)ですから、少年法の適用があります。
したがって、傷害事件を起こしてしまった場合であっても、原則として、少年法の定める少年保護手続にのっとり、Aくんに必要な保護処分を行うことを目的として事件が進行します。

少年法の適用がある場合でも、捜査段階においては刑事訴訟法の適用があるので、細かい相違点はありますが(少年鑑別所を勾留の場所とすることができるなど)、おおむね成人と同様に手続が進行します。

まずは警察署に引致され、取調べを受けることになります。
引き続き留置する必要が認められると、逮捕時から48時間以内にAくんの身柄が検検察庁へ送致されます。

送致されると、検察官が取調べを行い、検察官は身柄を受け取ったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内にAくんの勾留を請求するか、Aくんを釈放するかを決めなければなりません。
勾留されてしまうと、上記期間に加えて更に10日間も身体拘束が続きます。
やむを得ない事由があると認められると、さらに最長10日間勾留が延長されます。

~Aくんの身柄解放活動~

上記の通り、Aくんが勾留されると、捜査段階で最長23日間もの間身体拘束を受けることになります。
Vが同じ学校の生徒であることを考えると、事件の被害者との接触が懸念される結果、身体拘束を受ける可能性が高くなるでしょう。
一方で、Aくんは中学3年生であり、Aくんの将来設計に関して重要な時期ということができます。
そのような時期に、長期間勾留されることは避けたいところです。
そこで、弁護士に依頼し、勾留を阻止する活動、釈放に向けた活動など、早期の身柄解放を実現するために行動することをおすすめします。
釈放され、在宅で事件が進行するのであれば、今まで通り学校に通うことができ、Aくんの将来に及ぼす悪影響もなるべく小さくすませることができるでしょう。

~家庭裁判所での審判~

捜査の最終段階において、検察官はAくんを家庭裁判所に送致します。
少年法は全件送致主義が採られているので、事件の性質、Aくんの内省を考慮して、家庭裁判所に送致しない、という選択肢がとられることはありません。

家庭裁判所での審判が開かれると、Aくんに保護処分が必要かどうか、ということが検討されます。
保護処分の種類として、①少年院送致、②保護観察処分、③児童自立支援施設または児童養護施設送致があります。
これらは刑罰ではなく、Aくんの改善更正を図るためになされる処分です。
家庭裁判所における審判が開かれた場合、少年院送致か、保護観察処分がなされる可能性が高いと思われます。
少年院送致の場合は少年院での生活を求められるため、特別の場合を除いて外出することはできません。
一方、保護観察処分は在宅で行われるので、家に帰ることができます。

Aくんが中学3年生であることを考慮すると、なるべく在宅で改善更正を図る処分を獲得したいところです。
そのためには、Aくんに真摯な内省を促し、家庭環境などを調整し、Aくんが在宅でも改善更正しうることを家庭裁判所に納得してもらわなければなりません。
弁護士のアドバイスを受けながら、環境調整を行い、よりAくんにとって有利な事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする法律事務所であり、少年の暴行事件についてもご相談いただけます。
お子様が暴行事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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