弁護人,付添人の弁護活動②

2019-05-20

弁護人,付添人の弁護活動②

京都府南丹市在住の少年A君は,少年B君から誘われ,B君と共謀して小遣い銭稼ぎにひったくりを企てました。B君が,真夜中,被害者女性が運転する自転車の前かごからバックをひったくった一方で,A君は,周囲に誰もいないか見張りの役を務めました。その際,被害女性が転倒して怪我をしましたが,B君は,被害女性から助けを求められた数名の男性に取り押さえられ,強盗致傷罪の現行犯で逮捕されました。一方,A君は,その場から逃げることができましたが,B君とのLINEのやり取りなどからB君との共謀が発覚し,後日,窃盗罪の共謀として逮捕され,その後勾留されてしまいました。
(フィクションです)

~ 前回からの続き ~

A君は窃盗罪勾留されてしまいました。そして,勾留期間は,はじめの10日間に加えて10日間延長され,合計で20日間勾留されてしまいました。その後,A君の事件は家庭裁判所に送られ,A君に対し観護措置決定が出され,A君は少年鑑別所に収容されてしまいました。

前回は,家庭裁判所送致前の「弁護人」の弁護活動をご紹介しましたが,今回は,家庭裁判所送致後の「付添人」の弁護活動についてご紹介したいと思います。

~ 付添人の弁護活動 ~

少年事件を家庭裁判所に送致する目的は,「少年の健全な育成を期し,非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うこと」などにあります(少年法1条)。そこで,付添人活動の目的も「少年の性格の矯正,環境の調整」に主眼が置かれます。

* 保護処分 *

保護処分とは,少年審判において,少年に非行(犯罪)事実が認められる場合に,少年の健全な育成,更生を目的として下される処分のことをいいます。保護処分には「保護観察」「児童自立支援施設・児童養護施設送致」「少年院送致」の3種類があります(少年法24条1項)。なお,保護処分のほか,審判すら開かれない「審判不開始決定」,審判を開いた上で保護処分を下さない「不処分決定」というのもあります。

= 観護措置決定に対する異議申立て =

少年鑑別所に送致(収容)する旨の決定に対しては異議申し立てをすることができます(少年法17条の2)。異議申立てが受け入れられれば,少年は少年鑑別所から釈放されます。

= 接見 =

家庭裁判所送致前と同様,送致後も少年との面会(接見)が基本の活動となります。面会では,将来の進路,家族・友人との関係など更生に向けた取り組みなどについて話をお聴きします。

= 学校,職場,家族,身元引受人との調整 =

少年が社会に復帰した後の環境を整備することも必要です。そのためには,学校,職場,家族,身元引受人などと調整して社会復帰後の環境を整えておく必要があります。

= 家庭裁判所調査官との面談 =

家庭裁判所調査官は,少年及びその保護者と面会するなどして,紛争の原因や少年が非行に至った動機,生育歴,生活環境等を調査し,その結果を家庭裁判所に報告します。この報告の際,家庭裁判所調査官は家庭裁判所に少年の保護処分に関する意見を申し立てることができます。そのため付添人としては,家庭裁判所調査官と面談して,少年の更生に向けた取り組みなどを報告する必要があります。

= 法律記録,社会記録の閲覧,謄写 =

「法律記録」とは,非行(犯罪)事実の存否を判断するために用いられる記録です。要するに,検察庁から家庭裁判所に送られる供述調書等の書類のことをいいます。「社会記録」とは,家庭裁判所の送致後に作成される記録で,家庭裁判所の調査官が作成した調査結果や少年鑑別所の鑑別結果です。社会記録は,裁判官が,少年審判で保護処分を決める際の重要な資料となります。付添人は,まず法律記録を閲覧,謄写して少年が本当に非行を犯したかどうか確認した上で,社会記録を閲覧・謄写し,少年の更生や環境調整のための活動に活かしていきます。

= 少年審判への出廷 =

決められた期日の少年審判へ出廷します。少年審判では,少年,保護者に事件のことや今後の生活などについて質問し,最後に,保護処分に関する意見を述べます。

~ おわりに ~

以上,これまで「弁護人付添人の弁護活動」と題して少年事件における弁護活動についてご紹介してきました。もし,お子様が刑事事件少年事件に関わるようなことがありましたら,ぜひ,一度,弊所までご連絡ください。

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(京都府南丹警察署までの初回接見費用:4万1,100円)

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