【解決事例】少年の公然わいせつ事件で観護措置回避

2022-06-01

【解決事例】少年の公然わいせつ事件で観護措置回避

~事例~

Aさん(高校2年生)は、横浜市青葉区の路上で、自身の下半身を出して通行人の女性Xさんに見せつけるという公然わいせつ事件を起こしました。
Xさんの通報により、神奈川県青葉警察署公然わいせつ事件の被疑者としてAさんを逮捕し、Aさんの家族はAさんはその後釈放となりました。
Aさんの家族は、Aさんのことを心配し、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所初回接見サービスを利用することとしました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

~弁護活動と結果~

Aさんは、捜査段階では勾留されずに釈放されたものの、家庭裁判所に送致された段階で、家庭裁判所調査官から観護措置を求められていました。
観護措置とは、少年事件で少年への処分をどのようにすべきなのか判断するために、鑑別所に少年を収容した上で、少年の資質についてより専門的に調査するための措置を指します(在宅で行う観護措置も存在します。)。
観護措置は、警察や検察が捜査する段階で行われる逮捕・勾留とは目的も行う機関も異なる身体拘束ですから、逮捕・勾留されていないから観護措置も取られないということはありません。
実際に、今回の事例のAさんは逮捕後すぐに釈放となっていますが、家庭裁判所調査官からは観護措置を求める意見が出されていました。

しかし、観護措置がとられてしまうと、実務上4週間程度は鑑別所に収容されてしまうこととなり、学校に通うこともできなくなってしまいます。
観護措置によって得られるメリットもありますが、それだけの期間学校に通えないとなると、少年の更生に悪影響を及ぼしてしまう可能性も出てきてしまいます。
Aさんも、今回の公然わいせつ事件を契機に高校を退学し、別の高校に編入する手続が進んでいるところであったため、観護措置となってしまうとその編入手続が頓挫してしまう可能性がありました。
こうしたデメリットがあったことから、弁護士から家庭裁判所に観護措置をとらないように交渉を行い、観護措置を回避することができました。
観護措置によって鑑別所に収容されることがなくなったAさんは、学校に通い続けながら更生を目指すことが可能となりました。

これらの活動と並行しながら、弁護士とAさん、Aさんの家族は協力してAさんの再犯を防ぐための活動にも取り組んでいきました。
Aさんは、カウンセリングなどを利用しながら、自分の認識で間違っていたところを正し、今後同じような状況に陥っても再犯を繰り返さないよう努めることなどを約束しました。
こうした状況もあり、審判の結果、Aさんは不処分となりました。

観護措置など、少年事件には少年事件特有の手続・措置が存在します。
どういった手続・措置なのか、どのような活動ができるのか、弁護士に相談してみることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件だけでなく少年事件も数多く取り扱っています。
観護措置など少年事件に関するお悩みは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士まで、ご相談ください。

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