触法少年の強制わいせつ

2019-01-09

触法少年の強制わいせつ 

事例:A(12歳)は、学校のトイレで、自分より年少の女児(10歳)を裸にして身体を触るなどわいせつ行為を繰り返していた。
これを知った女児Vの親は、福岡県飯塚警察署の警察官に、被害届を提出した。
Aの家族は強いショックを受け、少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした。
(本件は事実を基にしたフィクションです。)。

~強制わいせつ罪と触法少年~

刑法176条は、「13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。」として、強制わいせつ罪を規定しています。
刑法176条に規定されている強制わいせつ罪は前段と後段に分かれており、後段においては前段で必要とされる「暴行又は脅迫」が要件となっておらず、同意の有無を要件としていないことになります。
このように同条後段が、被害者が「13歳未満」であった場合には、同意を問わず強制わいせつ罪が成立することにした趣旨は、13歳未満の者には自らの性的自由に関する判断能力を欠くため、そのような同意能力のない者を特に保護することにした点にあります。
したがって、強制わいせつ罪の被害者が「13歳未満」(つまり12歳以下)である場合には、「わいせつな行為」をしたことをもって強制わいせつ罪(刑法176条後段)が成立しうることになります。

もっとも、本件少年Aは12歳であり、刑事未成年(刑法41条「14歳に満たない者の行為は、罰しない。」)として、刑法によって罰することはできません。
また、同時にAは20歳未満であることから、少年法の適用化に置かれることになります。
この場合、Aのような刑事未成年者(14歳未満)は、少年法上では「触法少年」(少年法3条1項2号)としてさらに特殊な地位に立つことになります。

~触法少年と弁護士による弁護活動~

もっとも、触法少年についても、警察官は必要があるときは、少年や保護者などを呼び出して質問することができることとされています(少年法6条の4)。
したがって、通常の少年事件や成人の刑事事件と同じく、警察官による権限行使が適正になされているか等をチェックする弁護士の活動が重要になる点に変わりはありません。
触法少年による事件は、通常の少年事件や成人の刑事事件より馴染みが薄い事件類型であることから、戸惑いを抱くご家族も多く、早期に専門家である弁護士に相談することが肝要です。

また、触法少年については、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り、これを審判に付することができる(少年法3条2項)とされています。
したがって、刑事未成年ではない少年(14歳以上20歳未満)と違い、触法少年については児童相談所への送致が家庭裁判所に事件を送致する前提条件となります。
家庭裁判所に送致されてしまうと、その後の手続は通常の少年事件の場合とほぼ同じであり、少年審判の対象となりうることから、弁護士としては、審判の不開始や不処分を得るための弁護活動を行うこと検討していくことになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事未成年による少年事件を含む刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
14歳未満の触法少年は、精神的肉体的に極めて未熟であるため、その更生を図るためには少年自身へのケアを含め細心の注意を払う必要があります。
弁護士による弁護活動が少年の今後の人生を左右するといっても過言ではありません。
少年事件に強い弁護士に依頼するメリットは、成人の刑事事件にも増して重要になります。
弊所では、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)にて、ご家族による少年事件のご相談も承っております。

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