校内を自転車で走り回り逮捕

2019-12-31

校内を自転車で走り回り逮捕

今回は、少年の建造物侵入事件につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

東京都八王子市在住のAくんは、14歳の中学2年生です。
日頃から共にイタズラなどをして遊んでいる仲間数名を誘い、深夜、通学先である中学校の校舎内を自転車で走り回るなどしました。
防犯装置を作動させてしまったらしく、しばらくすると警備員と警察官が中学校に駆け付け、Aくんらは建造物侵入の疑いで警視庁高尾警察署に現行犯逮捕されてしまいました。(フィクションです)

~少年の建造物侵入事件~

Aくんらが行った行為は、建造物侵入罪を構成する可能性の高い行為です。
ただし、Aくんは14歳の「少年」なので、少年法の適用があり、逮捕後も、原則として刑罰を受けることはありません。
その代わり、少年保護事件として手続が進行することになります。

少年が犯罪を犯すと、少年院などに行く場合がある、ということはよく知られています。
ですが、少年院送致は、家庭裁判所で言い渡される保護処分の一つにすぎず、少年院送致以外の処分が言い渡されることもあります。

保護処分には、前述の①少年院送致、②保護観察処分、③児童自立支援施設又は児童養護施設送致があります。
家庭裁判所がAくんに保護処分を言い渡す場合、Aくんの犯罪傾向、家庭環境、交友関係などを考慮し、保護処分の種類を決定します。

~今後の手続~

少年が非行を行った場合、直ちに上記の保護処分が言い渡されるわけではありません。
ケースの場合に想定される手続を大まかに説明すると、
警察や検察などの捜査機関による捜査→家庭裁判所への送致→少年の調査→少年審判→保護処分等の決定
という流れになると思われます。

(捜査段階)
原則として刑罰を受けることはない、と述べましたが、捜査段階においては刑事訴訟法の適用があるので、成人と同じく、逮捕・勾留される可能性があります。
現に、Aくんは現在、現行犯逮捕されています。
この段階で、Aくんのためにどのようなことができるでしょうか。

逮捕直後であれば、勾留を避ける活動を行うことが検討されます。
逮捕され、さらに勾留がつくと、最長23日間も身体拘束を受けることになります。
弁護士は、少年を長期間勾留することの悪弊、逃亡や罪証隠滅のおそれがなく勾留の要件を満たしていないことなどを検察官や裁判官に主張し、勾留をしないよう求めることができます。

勾留されてしまった後は、勾留決定に対する不服申立制度を活用し、勾留の取消を求めて活動することが考えられます。

(家庭裁判所への送致)
上記の身柄解放活動が功を奏し、在宅事件として手続が進行する場合も、勾留された状態で手続が進行する場合も、検察官は最終的に、Aくんを家庭裁判所に送致しなければなりません。
家裁に送致された後は、24時間以内に「観護措置」をとるか否かが決められます。
観護措置がとられると、少年鑑別所に収容され、Aくんの資質、性格などが、様々な専門的方法により調査されます。
観護措置がとられなければ、そのまま家に帰ることができます。

(審判開始決定)
審判を開始する決定がなされると、非公開の少年審判が開かれます。
ここで、冒頭に記載した保護処分やその他の決定(不処分など)が言い渡されることになります。

~目指すべき到達点~

Aくんの家庭環境に大きな問題がある(育児放棄がなされているなど)場合でなければ、ケースの場合、裁判官による訓戒のみで処分を下さない不処分や、保護観察処分が言い渡される可能性が高いでしょう。

少年院送致が言い渡された場合は施設に収容され、特別の場合を除いては外出することができないのに対し、保護観察処分の場合は、在宅で改善更正を図ることができます。
不処分の場合は、審判をもって終わりとなります。
Aくんの犯罪傾向がそれほど進んでおらず、また、家庭環境に問題がないのであれば、A君の負担を少なくするために、不処分ないし保護観察処分を獲得すべきです。

そのためには、家庭裁判所の裁判官に、Aくんが在宅でも改善更正できており、処分は必要ないことを納得させなければなりません。
そのためには、審判に先立ち、共犯者である仲間との交際の態様を見直しながら、Aくんをとりまく環境を調整していく必要があります。
少年事件を専門とする弁護士のアドバイスが大いに役立つと思います。
弁護士のアドバイスを受けながら、事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が建造物侵入事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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