器物損壊で少年が逮捕・弁護士による早期接見

2021-02-26

少年が逮捕されてしまった器物損壊事件を題材に、弁護士による早期接見等の重要性について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~

神奈川県横浜市に住む少年A(18歳)は、V女の住むマンションの駐輪場にあったV女の自転車に、自らの体液を付着させた。
V女による被害の申告を受けた神奈川県山手警察署の警察官は、少年Aを器物損壊の疑いで逮捕した。
少年Aの家族は、少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~器物損壊罪の成否~

本件では、少年Aは器物損壊の疑いによって逮捕されています。
この点、刑法261条は「前3条に規定するもののほか、他人の物を損壊し……た者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する」として、器物損壊罪を定めています。
ここにいう「前3条」には、公用文書等毀棄罪・私用文書等毀棄罪・建造物等損壊罪(258条~260条)が含まれ、これら以外の他人の物を物理的に壊した場合には、261条の器物損壊罪が成立することになります。
では、本件少年Aの行為も「他人の物を損壊し」たとして、器物損壊罪が成立するのでしょうか。

判例・通説によると、刑法261条にいう「損壊」とは、財物の物理的な損壊までは必ずしも必要なく、財物の効用を害する一切の行為をいうと解されています。
判例上、食器に放尿する行為や窓ガラス等に多数のビラを貼付する行為なども、同条の「損壊」に当たるとされています。
そして、本件のような他人の自転車に体液を付着させる行為も、これにより心理的に財物の利用を困難にさせる点で財物の効用を害する行為といえ、少年Aの行為に器物損壊罪が成立することになります。
なお、本罪は刑法264条により親告罪とされていることにも注意を要します。

~少年事件における早期接見の重要性~

逮捕段階においては、家族等による面会は基本的に認められていません。
したがって、刑事訴訟法39条1項によって接見交通権を認められている弁護士による接見が、逮捕されてしまった者とコミュニケーションを採るための重要な手段となります。

少年事件では、いまだ精神的にも未成熟な少年に対する迅速なケアが必要不可欠です。
少年と接見するに当たっては、このような少年の発達段階に配慮したコミュニケーションが弁護士側に求められることになります。
つまり、個々の少年の特性を踏まえた上で、少年の成長・発達の過程に即した言葉や態度を適切に駆使する必要があります。
また、少年は成人と比しても法律の知識のみならず、常識の範疇に属する知識を欠いていることも少なくないことから、よりきめ細かな弁護活動が必要です。
特に捜査官の取調べに対する対応には十分に注意する必要があり、少年事件の経験を十分に積んだ弁護士による弁護活動を受けるメリットは大きいといえます。
捜査官による取調べは、時に威圧的であったり誘導的であったりするため、早期接見により少年への不利益を最小限化することが重要です。

なお、少年事件では、中学や高校・大学等といった教育機関に在籍している者も多いため、これらの学校生活への影響も最小限にとどめる弁護活動が求められることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、器物損壊事件などの少年事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
少年事件の経験が豊富な弁護士が、迅速な接見や弁護活動を行ってまいります。
器物損壊事件で逮捕されてしまった少年のご家族等は、24時間対応のフリーダイヤル(0120-631-881)までお問い合わせください。
担当の者が早期接見の実現に向けて迅速に対応いたします。

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