(事例紹介)公務執行妨害罪の疑いで少年が逮捕された事例

2022-07-06

(事例紹介)公務執行妨害罪の疑いで少年が逮捕された事例

今回は、石川県小松市内で起きた少年による公務執行妨害事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

6月22日午後9時ごろ、小松市内の駅ホームで男性警察官の腹を蹴り、職務執行を妨害した疑いで、16歳の少年が現行犯逮捕されました。
警察によりますと、少年が集まって大声を出し暴れているなどと複数の通報を受け、警察官が現場に駆け付け、迷惑行為をやめるよう話をしていたところ、前記少年が犯行に及んだということです。
(6月23日 石川テレビ 「駅で「少年10人以上が大声出し暴れてる」通報で駆けつけた警察官の腹を蹴る 高校生を現行犯逮捕」より引用)

~少年事件の特色~

今回取り上げたケースの16歳の少年は、公務執行妨害罪の疑いで逮捕されています。
成人が公務執行妨害事件を起こし、公務執行妨害罪で有罪判決が確定した場合には、「3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金」に処せられます(刑法第95条1項)。
しかし、今回のケースのように、16歳の少年が事件を起こした場合には、少年法の適用があるため、原則として刑罰に処せられることはありません。

では、16歳の少年が少年事件を起こしても何の処分もなしに終わるのかというと、そうではありません。
原則として刑罰を受けないというかわりに、少年事件では事件が原則的に全て家庭裁判所へ送致され、必要な保護処分を受ける可能性が出てきます(例えば、保護観察処分・少年院送致・児童自立支援施設等送致など)。
少年事件においては、犯罪の種類が比較的軽いものであっても、家庭環境や交友環境に深刻な問題があると判断された場合には、少年院送致などの処分となる可能性があります。
ですから、少年事件の場合、事件後に事件とどのように向き合うのか、環境を改善していくのかといった部分が重要なのです。

今回の16歳の少年も、原則としては保護処分となると考えられますが、その処分の種類がどのようなものになるのかは、少年自身の資質や少年の周囲の環境、事件後の環境の変化などによって決められることになるでしょう。

有利な事件解決を行うためには、逮捕直後(場合によっては、逮捕前から)から少年事件に熟練した弁護士のアドバイスを受け、行動していく必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を中心に取り扱う法律事務所です。
少年事件に関してお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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