放火事件で逮捕・少年事件における弁護活動

2020-12-11

放火事件で逮捕・少年事件における弁護活動ついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~

千葉県山武市に住む少年Aは、駐車場に停めてあった赤の他人Vのバイクの座席に火をつけた。
駐車場には、同様のバイクが密集して停められてある状態であった。
千葉県山武警察署の警察官は、少年Aを放火の疑いで逮捕した。
Aの家族は、少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~少年による放火事件~

寒い季節になると空気も乾燥し、火の元には十分に注意が必要になってきます。
しかも、こういった時期になると、遊び半分で放火行為に手を出す事件なども散見されるようになります。
刑法等に反しない範囲での行為であれば(少なくとも刑事法上は)問題ありませんが、周りにいる大人が必ずしも刑法等の法律を逐一理解しているわけでもありませんし、放火行為に至る動機は少年自身あるいは少年同士の出来心によることも少なくありません。
しかし、火は一度燃え広がると人の手に負えなくなることは誰もが知るところでしょうし、たとえば、現住(現在)建造物放火罪(刑法108条)という犯罪の法定刑には「死刑」が含まれており、極めて重い罪となっていることが分かります。
これは、仮に元は小さな火元でも火が燃え広がれば、人の生命をも含む重大な法益侵害が生じる可能性が高い行為であることを反映しているものといえます。

本件では、少年Aはバイクの停まっている駐車場において、他人所有のバイクの座席に火を放っています。
この場合、少年Aの行為は、刑法110条1項が規定する他人所有建造物等以外放火罪に当たると考えられます。
同条は、「放火して、前2条に規定する物以外の物(=建造物等以外の物)を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、1年以上10年以下の懲役に処する」ものと規定しています。
ここで特徴的なのは、本罪は具体的危険犯であり、犯罪の成立には「公共の危険」の発生が必要とされているところです。
108条などの抽象的危険犯には必要とされていない、この「公共の危険」とは一体何なのでしょうか。

判例(最決平成15・4・4)は、110条における「公共の危険」を、108条や109条1項の建造物等に対する延焼の危険にとどまらず、不特定または多数人の生命・身体・財産に対する危険も含まれると判示しています。
したがって、本件のようにバイク等の財物が密集した駐車場での放火行為には、「公共の危険」が認められ、同罪が成立するものと考えられます。
もっとも、110条1項が具体的危険犯であることから、上述した108条などの放火罪とは異なり、犯罪が成立するためには、実際に「公共の危険」が生じていたことが証明される必要があります。

~少年事件における刑事弁護士の心得~

以上のように、放火罪と一口に言っても実際には様々な種類の犯罪が規定されており、素人判断は非常に危険です。
刑法が規定する種々の放火罪も、成立要件から法定刑まで様々であり、どの犯罪が成立するのかあるいはしないのかといった判断は容易ではありません。
特に放火罪だと逮捕されてしまう危険性も高いことから、捜査機関への発覚前なら一刻も早く弁護士に相談すべきでしょう。

また、少年が放火罪で逮捕されてしまった場合には、弁護士の重要性はより大きくなると言っても過言ではありません。
まだ20歳にも満たない少年であっても、逮捕されてしまった被疑者(容疑者)の段階では、基本的に成人と同じ扱いを受けます。
この場合、特に初犯の少年が受ける物理的・心理的不利益が極めて大きいことは想像に難くありません。
少年は、刑事事件を含めた法律やこれを運用するための手続などについてほとんど何も知らないまま、いきなり警察署の留置所等に入れられてしまうのです。
そして、逮捕された被疑者は少年であっても、原則として逮捕段階では家族とすら会って話すことはできません。
そこで、唯一の味方ともいえるのが、弁護士であり、少年と「立会人なくして」つまり秘密交通権を行使し「接見」することが可能なのです(刑事訴訟法39条1項)。
このような現在における被疑者・被告人との接見の運用は、弁護士の長年の努力によって実現した権利なのであり、これを行使しない手はありません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件を含む刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
弁護士が少年事件・刑事事件のみに注力することによって、通常の法律事務所では難しい弁護活動も可能となります。
特に少年事件は少年法の対象となることもあり、刑事事件よりもさらに高度な専門性が要求される領域です。
放火事件で逮捕された少年のご家族は、年末年始も24時間通話可能な弊所フリーダイヤル(0120-631-881)がございますので、まずはご一報ください。
年末年始を含め、可及的速やかに弁護士が無料相談や警察署への接見(面会)活動などを行ってまいります。

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