少年が保護責任者遺棄致死罪で逮捕

2021-09-16

少年と保護責任者遺棄致死罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

大阪市に住む18歳の女子高生Aさんは、急に産気づいたため、近くのトイレに駆け込み子を出産しました。しかし、自宅に連れて帰ることもできず、また、自身で育てることもできなかったので、そのままトイレに置いて帰宅しました。数時間後、トイレから鳴き声を聞いた近隣住民と警察官により、新生児は無事に保護されました。Aは後日、警察に保護責任者遺棄罪の疑いで逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

~保護責任者遺棄致死罪~

幼年者や病者等を保護する責任のある者がそのこれらの者の生存に必要な保護をせず、死亡させた場合には、刑法第219条の保護責任者遺棄致死罪が成立します。
どのような立場の者が「保護責任者」にあたるかは、事案によって様々ですが、嬰児の親が「保護責任者」にあたることはほぼ争いがないといえます。
したがって、Aさんは「保護責任者」といえます。
また、生存に必要な保護をしないことは厳密にいえば「遺棄」ではなく、「不保護」にあたるのですが、このような「不保護」についても保護責任者遺棄致死罪が成立しえます。
トイレにそのまま放置することは、嬰児が生存するのに必要な保護をしていないとして「不保護」といえます。
その結果、嬰児を死亡させているため、Aさんは保護責任者遺棄致死罪で逮捕されているのです。

なお、仮に上の事案で、殺意をもって死亡させたという場合には、保護責任者遺棄致死罪ではなく、刑法第199条の殺人罪が成立する可能性があります。
殺意があるかどうかは、客観的・具体的な事実を基に判断されますが、長期的に食べ物を与えていない等の事実があれば、殺意があると判断されることもあるでしょう。

保護責任者遺棄致死罪の法定刑は、3年以上の懲役であり、起訴された場合にはこのような刑が科される場合があります。
また、上述の通り殺人罪が成立する可能性もあるので、逮捕された場合には刑事事件に強い弁護士に無料法律相談や初回接見の依頼をすることをお勧めします。
弁護活動の内容によっては、逮捕・勾留に伴う身体拘束から解放されたり、執行猶予付の判決が認められたりする場合もあります。
保護責任者遺棄致死罪でお困りの方ははやめに弁護士に相談する必要があります。

~少年事件の接見の重要性~

少年事件において接見は重要です。
少年の場合、精神的に未熟であるがゆえに、身柄を拘束されると成人以上に落胆の度合いが大きく、将来について悲観的になりがちです。そのため、ときに捜査官の取調べにに迎合して虚偽の自白をしたり、自らの意図とは関係のない話をしてしまうおそれがあるからです。

警察から「お子様を逮捕した」、との連絡が入り、弁護士とお子様との接見を希望される場合は、まず幣所のフリーダイヤル0120-631-881までお電話していただく必要があります。24時間、専門の事務員が電話を受け付けております(いつ逮捕されるか分かりません)。
接見を希望される場合、事務員が親御様からお聞きした情報を基に、お子様がいずれの留置場に拘束されているのか調べます。その上で、接見にかかる弁護士費用を算出の上、金額などにご納得していただけるのであれば、速やかに弁護士を派遣する手続きを取ります。
(なお、弁護士の都合やお子様の予定(取調べなど)などによってはご希望の日、時間に弁護士を派遣できないこともあります。また、当接見は1回のみで、その後の接見や弁護活動をお希望される場合は、委任契約を結んでいただく必要がございます。)

弁護士が接見した後は、ご依頼者様に接見の報告をいたします。
お子様が疑われている罪の内容、お子様の話、今後の事件の見通しや、取るべき対策などについてアドバイスさせていただきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは、0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間体制で、無料法律相談・初回接見の予約を受け付けております。

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