事実否認の少年事件

2019-11-16

事実否認の少年事件

事実否認少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ ケース ~

東京都文京区のX高校では、高校生D君(16歳)が不登校になったことから、D君に対するいじめ暴力問題(D君は加療約1か月の傷害)が浮き彫りになっていました。そうしたところ、同級生のA君は、同じB、Cから呼び出しを受けました。そして、A君は、B、Cから「お前もあの場にいたから同罪だよな?」「お前が全部やったように言えよ。」「でないとどうなるか分かっているんだろうな。」と脅しを受けたのです。A君は、その後の学校の調査で「僕がやりました。」などと嘘をつき、事態を重く見た学校から警察へ通報されてしまいました。そして、A君は、警視庁大塚警察署傷害罪逮捕されました。A君は警察官や接見に来た弁護士に「やったのは僕ではありません。」「B、CがD君を叩いているのをその場で見ていただけです。」などと話しています。

~ はじめに ~

未成年者間のトラブルでは、なれ合い、力関係などから罪の擦り付けが行われやすいのも事実ではないでしょうか?
そして、このトラブルが少年事件となった場合、どんな事態に発展していくのか見ていきたいと思います。

~ 逮捕される可能性がある ~

一つは逮捕される可能性がある、ということです。
もっとも軽微な事件で逮捕されることは少ないですが、本件のように被害者に加療1か月間の傷害を負わせるなどの重大事件に発展した場合は逮捕される可能性が高まります。
また、特に、少年が犯罪事実を否認した場合(否認事件の場合)には、犯罪事実を認めている場合(自白事件の場合)よりも逃亡のおそれや証拠を隠滅するおそれが高いとされて、逮捕の可能性がさらに高くなります。

本来、事実を否認するということは、その罪については「白」ということで、逮捕される筋合いなどありません。
否認事件の場合は逮捕されて、自白事件の場合は逮捕されない、というのは矛盾しているようで理解しがたいところですが、逮捕する側からすれば、否認事件の場合の方が被害者の働きかけたり、逃亡などをするおそれが高く逮捕の必要性が高いと判断するのです。

~ 弁護士の対応 ~

しかし、だからといって、罪に関与していないのに自白してはいけません。
いったん自白すると、その後、その自白を覆すのに大変な労力と時間を要します。
そのため、否認事件の場合には、もし警察が捜査していると分かったら、早い段階で弁護士を弁護人として選任することをお勧めします。警察が事情聴取するよりも前に、少年に弁護士が付けば、少年を逮捕する必要性がないことを弁護士が警察に伝えることができますので、少年が犯罪事実を否認したとしても、逮捕される可能性が低くなります(もちろん、殺人罪等のような重大犯罪であれば、弁護士が付いても少年の逮捕を回避するのは極めて難しいでしょう)。
 また、少年が身柄拘束される前に、弁護士が付いていれば、少年に対して警察・検察における事情聴取への適切な対応をしっかりと伝えることができますし、逮捕を回避するための証拠収集も事前にしっかりと行うことができます。

~ 逮捕後の流れ ~

警察に逮捕されると警察の留置場(留置施設)に収容されます。
少年事件(被疑者が20歳未満の者である事件)における逮捕後の流れは、

①逮捕→②検察官送致→③検察官による「勾留請求」OR「勾留に代わる観護措置請求」→④裁判官による「勾留決定」OR「勾留に代わる観護措置決定」→⑤家庭裁判所送致→観護措置決定
 
という手続を踏みます(なお、この間、不服申し立て等により釈放を早めることも可能です)。

①から②まで最大で48時間、①から③まで最大で72時間拘束されます。なお、①の段階では警察官の、②の段階では、検察官の判断により釈放されることがあります。また、③の段階、つまり、請求を受けた裁判官の判断により釈放されることもあります。
勾留決定があった場合(④)は、逮捕された際に収容された留置場へ収容されるでしょう。勾留に代わる観護措置決定があった場合(④)は指定された少年鑑別所へ収容されます。つまり、逮捕時の留置場から少年鑑別所へ身柄を移されます。
勾留の期間は、検察官の勾留請求があった日から「10日間」で、その後、やむを得ない事由がある場合は最大「10日間」延長されることがあります。勾留に代わる観護措置の期間も請求の日から「10日間」ですが、延長は認められていません。
拘束された少年は、上記の期間内に警察や検察の捜査を受け、事件を⑤家庭裁判所へ送致される手続を取られます。

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