中学生の万引き事件

2019-10-22

中学生の万引き事件

中学生の万引き事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~

京都府八幡市在住のAさん(13歳)は、市内のコンビニで数回にわたって万引き行為を繰り返していました。
Aさんは、いつものように同コンビニでお菓子とジュースを万引きしたところ、その様子を店員に目撃されてしまい、一連の万引き行為の犯人がAさんであることが判明しました。
Aさんの対応をしたコンビニ店員は、Aさんの犯行が数回にわたるもので悪質であると判断し、警察に通報することにしました。
その後、Aさんは京都府八幡警察署にて窃盗罪の疑いで取調べが行われました。
警察から送致を受けた児童相談所は、調査の結果Aさんの事件を家庭裁判所に送致しました。
送致を受けた家庭裁判所は,Aさんの事件を少年審判に付す判断をしました。
Aさんの両親は刑務所に収容されるのではないかと不安になって,少年事件に強い弁護士に無料法律相談することにしました。
(上記の事例はフィクションです)

~刑事未成年者~

14歳に満たない者は「刑事未成年者」と呼ばれ、常に責任無能力者として扱われるので、その者が犯した行為は罰せられません(刑法41条)。
そのため、14歳未満の者の行為については犯罪は成立せず、懲役刑などで刑務所に収容されることはありません。

しかし、少年法3条には、「家庭裁判所は,14歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年(触法少年)について,都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けた場合に限り,少年審判に付すことができる」旨の規定があります。
そのため、14歳未満の触法少年であっても少年審判の対象にはなり得ます。

~少年審判での処分について~

少年審判とは、罪を犯した少年などに過ちを自覚させ、更生させることを目的として、本当に非行を犯したかどうかを確認した上、非行の内容や個々の少年の抱える問題性に応じた適切な処分を選択するための手続です。
少年審判については、審判の手続は原則非公開とされており、非行少年に対し自分の行為の反省を促すことが主たる目的となっています。
処分には、保護処分と言われる「保護観察」「少年院送致」「児童養護施設送致・児童自立支援施設送致」の他、「児童福祉機関(多くは児童相談所)送致)」、「不処分(決定)」があります。

保護観察処分は、少年を施設に収容せずに行う処分であり、保護観察官や保護司が少年の生活状況を確認し、状況に応じて指導監督が行われます。
保護観察処分がなされる場合には、少年に対し遵守すべき事項が定められることになります。
そのため、保護観察期間中は保護観察官らが、少年が遵守事項を守っているかどうかを逐一チェックすることになります。

上記の処分の中で、制限なく日常生活を送れる処分は「不処分(決定)」です。
処分決定は、審判の結果,①保護処分に付することができないとき,②保護処分に付する必要がないと認められるときに出されるものですが,多くは②の事由によります。

少年審判に臨む裁判官は,少年審判の前に,家庭裁判所調査官から上がってきた調査結果に目を通しています。
そのため、少年審判が始まるまでに,調査官に対し②の事由が存在することを具体的に主張し、調査官を説得する必要があります。

このような主張には、専門的な法的知識にとどまらず、少年審判の豊富な経験なども必要になります。
そのため、特に少年事件に精通した弁護士に依頼することを強くお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、特に少年事件に精通した弁護士が多数在籍しております。
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