(事例紹介)家庭内での暴行事件 少年が加害者のケース
(事例紹介)家庭内での暴行事件 少年が加害者のケース
~事例~
(略)
暴行の疑いで逮捕されたのは、札幌市北区に住む16歳の無職の少年です。
この少年は8日午前10時20分ごろ、自宅で同居している80代の祖父の顔を殴るなどした疑いが持たれています。
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現場で目撃した親族から連絡を受けた、離れて暮らす別の親族が「おじいちゃんが孫にやられてるようだけど、どうしたものだろうか」などと通報、駆け付けた警察官が事情を聴くなどし、その場で少年を逮捕しました。
(略)
この少年をめぐっては、家庭内のトラブルなどでの取り扱いが複数回あり、警察は、暴力行為をくり返していた可能性も含め、引き続き調べをすすめる方針です。
(※2023年1月8日16:35YAHOO!JAPANニュース配信記事より引用)
~家庭内トラブルと少年事件~
今回取り上げた事例では、10代の少年が祖父を殴るなどした暴行罪の容疑で逮捕されたと報道されています。
こうした家庭内での暴行事件は、DV事件や児童虐待事件などがイメージされがちですが、今回取り上げた事例のように、子どもや孫に当たる少年少女が加害者となる暴行事件も存在します。
少年事件では、その少年自身の考えや事件への向き合い方だけでなく、少年が置かれている環境やその周囲の方の少年・事件への向き合い方などが重視され、処分が決められます。
少年事件の処分は原則として「保護処分」と呼ばれる処分であり、「少年の更生のために少年をどの程度保護する必要があるか」=「要保護性がどれだけ高いか」によってその処分が決められます。
例えば、「保護しなくとも少年が更生していく環境が整っている」と判断されれば、保護観察などによって一定の頻度で様子を見る処分となることが考えられますし、逆に、「更生のためには環境を整えて保護する必要がある」と判断されれば、少年院などの施設に入所させて更生を目指すといったことが考えられます。
今回取り上げたような、家庭内でのトラブルによる少年事件であり、かつそういったトラブルが繰り返されていた可能性がある場合には、少年の更生のために抜本的に環境を改善させることが必要となることが予想されます。
トラブルの場が家庭ということは、今後も少年が生活する場でのトラブルであるということですから、少年が同じことを繰り返さないようにするためにも、少年自身の考え方はもちろん、家庭内での少年への向き合い方やサポートの受け方などを改善することが求められると考えられるためです。
しかし、根本的に環境を改善させるということは、一朝一夕でできる話ではありません。
ましてや、日常的に家庭内トラブルがあったり、長年関係が上手くいっていなかったりする事情があるケースでは、いざ家庭裁判所で審判を受けるという直前にどうにかしようとしても、なかなか上手くいかないことが想定されます。
そのため、少年事件が起こった段階から少年事件を取扱う弁護士に相談し、どういった活動が必要なのか、どのようなことを考えていくべきなのかなどのアドバイスを受けながら、環境改善のための準備や実際の活動に取り組んでいくことが望ましいでしょう。
少年事件では、重視されるポイントが一般の刑事事件とは異なることもあり、その見通しや必要な活動が不透明になりがちです。
そうした不安や疑問の解消のためにも、少年事件の当事者となってしまったら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。
弊所は、刑事事件だけでなく、少年事件についても数多くのご相談・ご依頼をいただいています。
ご相談者様の状況に合わせたサービスをご用意していますので、まずはお気軽にお問い合わせください。