(事例紹介)特殊詐欺の受け子で中学生・高校生が逮捕された事例
(事例紹介)特殊詐欺の受け子で中学生・高校生が逮捕された事例
~事例~
滋賀県野洲市に住む高齢女性からカードをだまし取ろうとした疑いで、「受け子」の高校生と中学生が逮捕されました。
(中略)
17歳の男子高校生と14歳の男子中学生は8日、野洲市内で82歳の女性からキャッシュカードをだまし取ろうとした疑いが持たれています。
警察によりますと10月、「銀行協会の職員」を名乗る不審電話の情報が周辺で相次ぎ、警察官が警戒していたところ、革靴やワイシャツを入れた半透明の袋を持つ2人を発見。
公園で高校生が着替え始めたため声をかけると「これから詐欺しに行く」などと話したということです。
(後略)
(※2022年10月9日12:31YAHOO!JAPANニュース配信記事より引用)
~特殊詐欺事件と少年事件~
今回取り上げた事例では、中学生と高校生が特殊詐欺事件の「受け子」の容疑で逮捕されています。
特殊詐欺事件では、複数人で役割分担をして詐欺行為をはたらくというケースも少なくありません。
そういったケースでは、今回の事例で逮捕された中学生・高校生が担ったとされる「受け子」という役割のほか、「出し子」や「かけ子」といった役割があることが多いです。
今回の事例でも出てきた「受け子」は、特殊詐欺の被害者からお金やカードなどを「受け」取る役割です。
このほか、「出し子」は特殊詐欺の被害者から受け取ったキャッシュカードを利用してATMなどから現金を引き出す役割、「かけ子」は特殊詐欺の被害者に対して電話をかける役割を指します。
このうち、特に「受け子」「出し子」については、被害者の自宅などに足を運んで直接被害者と顔を合わせたり、ATMなど防犯カメラに映る場所で犯行をしたりするため、他の役割に比べて検挙されやすいとされています。
他の役割に比べて検挙されやすいということから、この役割を担う人は特殊詐欺グループの中心から離れた人が任されやすく、いわゆる「とかげのしっぽ切り」的に使われてしまうケースも少なくありません。
こうした特徴から、「受け子」や「出し子」については、SNSなどを通じて、元々特殊詐欺グループに所属していなかった人を募ってその役割を割り当てるというケースも多いです。
SNSなどでは、「闇バイト」「裏バイト」などと称して「受け子」「出し子」が募集されていることもあり、「荷物を受け取るだけで高収入」「違法ではないので大丈夫」「知らなかったといえば逮捕されない」などと謳われていることもあります。
こういった謳い文句に乗ってしまい、「受け子」「出し子」をしてしまう10代の少年少女も少なくなく、弁護士法人あいち刑事事件総合補率事務所にも、SNSなどを経由して「受け子」や「出し子」を引き受けてしまい、詐欺罪や窃盗罪の容疑で逮捕された少年事件のご相談・ご依頼が度々寄せられています。
特にグループで行われている特殊詐欺事件では、事件関係者が多いこともあり、逮捕・勾留による身体拘束を伴って捜査されることも珍しくありません。
今回取り上げた事例でも、中学生・高校生の少年が逮捕されています。
逮捕・勾留を受けながら捜査に対応することは、成人であっても負担の大きいことですから、成長途中の少年にかかる負担はさらに大きいものであることが予想されます。
捜査への適切な対応が必要なことはもちろんですが、その後の更生に向けても事件と真摯に向き合うことも必要ですから、早い段階から専門家である弁護士のサポートを受けられることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、在宅捜査を受けている方にも逮捕・勾留されている方にも早期に対応できるよう、0120-631-881でいつでもサービスをご案内中です。
「受け子」「出し子」などによってお子さんが逮捕されてしまったなど、少年事件でお悩みの際は、お気軽にお問い合わせください。