窃盗罪

窃盗罪の法定刑は,10年以下の懲役又は50万円以下の罰金です(刑法第235条)。
 

窃盗罪の解説

窃盗には,万引き,置き引き,スリ,車上荒らし,ひったくり,空き巣,下着泥棒等,様々な態様が考えられます。

同じ窃盗でも,万引き,置き引きなどの単純な事件に比べて,住居侵入窃盗,ひったくり,事務所荒らし等は悪質として処分が重くなる傾向にあります。
 
平成26年度版犯罪白書によると,少年による一般刑法犯の罪名別の検挙人員で最も多いのが窃盗です。
窃盗は,空巣などの侵入窃盗と,万引きなどの非侵入窃盗,自転車やバイクを使用した乗物盗の3つに大きく分けることができます。

平成26年度版犯罪白書によると,非侵入盗が50.7%と一番高く,次いで乗物盗(38.3%),侵入盗(10.9%)となっています。
非侵入盗の手口の中で一番多いのが万引きで,12.9%となっています。
  

少年による窃盗事件の対応方法

1 無罪を主張する場合

身に覚えがないにも関わらず,窃盗の容疑を掛けられてしまった場合,弁護士を通じて,警察や検察などの捜査機関及び裁判所に対して,審判不開始又は不処分を獲得する余地があります。
  
アリバイや真犯人の存在を示す証拠を提出することで,窃盗を立証する十分な証拠がないことなどを主張していきます。

窃盗で警察に検挙・逮捕された少年の方は,本人の性格,不安や諦めの気持ち,友人・知人を庇うなど様々な原因から自分の主張を貫くことが困難になります。
弁護士が,少年本人と接見(面会)して言い分を丁寧に聞き取ってあげることで,窃盗の詳細を把握し,少年本人の主張が通るように警察・検察などの捜査機関や家庭裁判所に働きかけていきます。

また,弁護士との接見(面会)によって少年を安心させ,支えてあげることで,少年の虚偽の自白を防いで真の更生につなげることが可能になります。
 

2 罪を認める場合

⑴ 謝罪,示談をする
被害者感情が重要視される昨今,少年による窃盗事件においても,被害者の方と示談することは,重要な弁護活動です。

警察に被害届が提出される前であれば,被害届の提出を阻止し,警察の介入を阻止して事件化を防ぐことができます。
警察に被害届が提出されてしまった後であっても,少年による窃盗事件においては,示談をすることによって,審判不開始や不処分,保護観察処分を獲得する可能性を高めることができます。
   
少年による窃盗事件では,被害弁償や示談の有無及び被害者の処罰感情が少年の処分に大きく影響することになるので,弁護士を介して迅速で納得のいく示談をすることが重要です。
また,示談をすることで子供が釈放される可能性もありますので,示談によって子供の早期の学校復帰・社会復帰を目指すことができます。
   
ただし,被害店舗が大手チェーン店の場合は,万引きによる被害額が莫大なものになっているため,全国一律の方針でどの店舗でも示談を受け付けない場合が増えており,示談が難しいと一般的に考えられています。
示談が難しい場合には,被害品の買い取りによる被害弁償,贖罪寄付などで対応します。

  
⑵ 環境を整える
非行グループの一員として事件を起こした場合は,そのような組織から完全に離脱することが必要です。
不良交友による荒れた生活が事件の引き金になった場合は,交遊関係の見直しを含めた生活環境の改善が必要となってくるでしょう。
   
生活環境を立て直すためにはご家族の協力が不可欠となることから,ご家族には日常生活の中で本人を監督してもらうことになります。
 

3 身柄拘束からの早期解放活動

少年が窃盗事件で逮捕されても,適切な取り調べ対応と弁護活動によって留置場や鑑別所に入れられずに済む可能性があります。

窃盗事件で逮捕された少年が早く留置場から出て鑑別所に行かずに済むためには,逮捕の後に勾留されないこと又は家庭裁判所による観護措置を回避することが大切です。

少年の勾留や観護措置を避けるためには,逮捕後の早い段階で,弁護士と面会して取り調べ対応を協議し,身元引受人の協力を得ることが大切です。
その上で,弁護士から検察官や裁判官に対して,少年の反省と二度と窃盗事件を起こさない旨を主張し,釈放してもらうよう働きかけます。

 

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