傷害事件で逮捕・少年事件の弁護活動

2020-09-18

傷害事件で逮捕されてしまった事件を題材に、少年事件の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~

大阪府守口市に住む少年A(18歳)を含む少年らは、日頃から恨みを抱いていたVを襲い怪我を負わせることを計画した。
計画通りに少年らはVの顔面を殴打し傷害を負わせたが、少年Aは上記犯行計画においては主導的な役割を果たしたがVへの暴行自体は行っていなかった。
大阪府守口警察署の警察官は、少年Aを傷害の疑いで逮捕した。
少年Aの家族は、少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~少年による共犯事件(傷害事件)~

本件では、少年たちはVに対する暴行によって傷害を負わせるに至っています。
したがって、「人の身体を傷害した者」(刑法204条)として傷害罪が成立します。
しかし、少年AはVに対する暴行自体には加わっていません。
このような場合でも、少年Aは傷害罪の罪責を負うのでしょうか。

この点、刑法60条は「二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする」と規定しています。
では、少年Aも「二人以上共同して犯罪を実行した者」といえるのでしょうか。
刑法60条は共同正犯を定めた規定であり、共同実行の意思と共同実行の事実が認められる場合には、他人の行為についてまで正犯としての責任を負うことになります。
判例・実務において、共同実行の意思とは共謀を指すものと考えられています。
したがって、直接に犯罪を実行していない者も共謀が成立する場合には、「二人以上共同して犯罪を実行した者」として正犯としての責任を負う可能性があるのです。
本件では、少年AはVへの暴行を行うにあたっての犯行計画において主導的な役割を担っており、暴行を行った他の少年らとの強固な意思連絡が認められ、共謀が成立することに異論はないものと考えられます。
したがって、上記共謀に基づいて刑法204条の行為が行われた以上(共同実行の事実)、少年Aもまた共同正犯として傷害罪の罪責を負うことになります。

~少年事件における弁護活動~

少年事件における大きな特色のひとつが、全件家裁送致主義が採られていることです。
通常の刑事手続による成人事件においては、起訴猶予処分(不起訴処分)によって事件が終了することがあるのに対して、少年事件では原則としてこのような処分はありません。
つまり、少年事件においては、(原則として)全ての事件が家庭裁判所に送致されることになります(少年法41条、42条)。
家庭裁判所に送致されると、少年を少年鑑別所に送致する観護措置がとられることもあります(少年法17条1項2号)。
少年法の対象になる少年事件は、成人事件と比べて軽い処分が下されるものだという必ずしも正しくない理解に基づいた行動をとってしまうことは非常に危険です。
したがって、少年事件で逮捕等されてしまった場合には、一刻も早く少年事件に関する専門知識を有する弁護士に相談することが重要です。
通常の刑事事件と少年事件は手続の進行も異なる点が少なくないため、少年事件の経験が豊富な弁護士に相談しましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、共犯事件を含む少年事件を多数扱っている刑事事件専門の法律事務所です。
少年事件の弁護経験の豊富な弁護士が、いつでもご相談をお待ちしております。
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