少年鑑別所と少年院について

2019-11-11

少年鑑別所と少年院について

少年鑑別所少年院について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~

神奈川県横浜市在住の高校生のA君(15歳)は、地元の友人達と、他校の生徒との間で喧嘩を繰り返していた。
A君は、上記の事件などで警察に呼ばれたこともあったが、相手の怪我の程度が軽かったなどの事情もあり、学校や家族による厳重注意を促す程度の処分にとどまっていた。
しかし、A君の父母はA君の更生を半ば諦めており、警察からの注意後も毎日のように繁華街で夜遊びを行うA君に対し、一般的な注意をするにとどまり、特段の措置をとらなかった。
そのような状況において、A君は地元の友人と一緒に、バイクを使ったひったくり事件を起こした。
事件を担当することになった神奈川県瀬谷警察署の警察官は、A君の更生のためには、少年院による家庭外での処遇が必要であると考えている。
(上記事例はフィクションです。)

~少年事件の流れ~

少年事件における少年とは、20歳に満たない者をいいます。
14歳以上の少年が犯罪を犯した場合、警察官や検察官が取調べを行った上で、少年をどのような処分にするのがよいのかという意見を付して、事件を家庭裁判所に送ることになります。
その後、家庭裁判所が送致された事件について、審判を行うかどうかの決定を行った上で、審判の開始が必要であると判断した場合には、審判手続が開始されることになります。

家庭裁判所の保護処分については、①保護司等の監督の下で家庭内での少年の更生を図る保護観察、②児童自立支援施設児童養護施設への送致処分、③少年院への送致処分があります。

上記の事例では、A君はバイクを使ったひったくり事件を起こしており、少なくとも窃盗罪(成人の場合は10年以下の懲役又は50万円の罰金)が、場合によっては強盗罪(成人の場合は5年以上の懲役))などの重い犯罪が成立するおそれがあります。
そのため、A君について警察官や検察官が取調べを行った上で、どのような処分が妥当かという意見を付して事件を家庭裁判所に送ることになります。
その後、家庭裁判所にて審判開始決定がなされ、審判の結果保護処分が必要と判断されれば、上記①から③のいずれかの処分が下されることになります。

なお、14歳未満の少年は罰せられることはありませんが、少年の行為や環境等に応じ児童相談所や家庭裁判所に送致・通告されることになります。

~少年鑑別所とは~

少年鑑別所は、少年院と混同されがちですが、少年院とは異なり、「少年院送致などの保護処分が下される前」に収容される施設です。
少年鑑別所への収容は、家庭裁判所の観護措置決定に基づいてなされ、鑑別所内では少年審判に向けて少年の資質や性格などの調査が行われています。
少年鑑別所での調査の結果は、家庭裁判所に送られることになり、審判においてどのような処分が適切かという判断の中で考慮されることになります。

少年鑑別所に収容されてしまうと、事件の内容により2週間から8週間の範囲(多くは約4週間)で、身柄を拘束されることになります。
身柄拘束の期間が長期に及んでしまうと、その間学校などに通うことが出来ず、出席日数が足らず、留年や退学などの処分がなされてしまうおそれもあります。
そのため、観護措置決定に対して異議申し立てをしたり、観護措置の取消しや一時取消しを求めて少年にとって重要な時期に不必要な身柄拘束がなされないようにする必要があります。

~少年院とは~

少年院は上記の通り、家庭裁判所の保護処分のうち、③少年院への送致処分が下された場合に少年が収容されることになる施設です。
少年院送致は、少年の家庭内での更生が困難であることなどから、施設での集団生活を通じて矯正教育を行い、非行少年を更生させる処分です。
少年院は少年の矯正教育のための施設であることから、刑罰としての懲役などはなく、小中学校レベルの授業や、職業訓練などが行われたりします。
また、一般的な少年院での収容期間は、おおむね1年程度になります。

このように、少年事件であっても生活上の自由の制約を伴う処分がなされるおそれは十分にあります。
もし少年院送致の回避を目指すなら、早期の段階で弁護士に相談を行い、少年の生活環境の整備など適切な弁護活動を行っていくことが必要不可欠となります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件少年事件専門の弁護士事務所のため,少年事件も豊富な経験があります。
お子様が突然逮捕されてしまいお困りの方,少年鑑別所少年院への収容を回避したいとお考えの方は,ぜひ一度,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

Copyright(c) 2018 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 All Rights Reserved.