高校生が財布を拾い占有離脱物横領・詐欺事件に

2019-11-26

高校生が財布を拾い占有離脱物横領・詐欺事件に

高校生の占有離脱物横領詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~ケース~

高校1年生で、16歳のAくんは、東京都羽村市内で道に落ちている財布を拾ったところ、中からクレジットカード、現金1万円を見つけたので、自分のものにしてしまいました。
1万円はそのまま飲食店で使い、クレジットカードはコンビニでの買い物で使用しました。
後日、Aくんの自宅に警視庁福生警察署から連絡があり、「お尋ねしたいことがあるので、Aくんに出頭してほしい」とのことでした。
Aくんの親は不安になり、弁護士に相談することにしました。(フィクションです)

~少年事件の手続について解説~

Aくんの行った行為のうち、道に落ちている財布を拾い、中からクレジットカードや現金を自分のものにしてしまった行為は、「占有離脱物横領罪」(刑法第254条)または「窃盗罪」(刑法第235条)、クレジットカードで買い物をした行為は、「詐欺罪」(刑法第246条)に問われる可能性があります。

Aくんが成人の場合は、警察で取調べを受けた後、逮捕されるか在宅で事件が進行するかを問わず、最終的に検察官がAくんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを決定します。
起訴され、有罪判決を受けると、刑罰を言い渡されることになります。

しかし、Aくんは20歳に満たない「少年」なので、成人の場合と異なり、原則として少年法の定める「少年保護事件」として手続が進行することになります。
Aくんの性格や環境に応じて、必要な「保護処分」を行うことが、この手続の目的です。

捜査機関による取調べが行われる点、逮捕勾留されうる点では成人と同じですが、①犯罪の嫌疑がある場合、また、②犯罪の嫌疑はないものの、審判に付すべき事由が認められる場合には、原則として家庭裁判所に送致されます。

家庭裁判所に送致された後は、少年の性格や家庭環境の調査が行われます。
調査の結果、審判が開かれると、保護観察処分などの保護処分不処分等の決定がなされます。

~保護処分にはどのような種類があるか?~

保護処分は、家庭裁判所の審判によって言い渡されます。
保護処分には、
①保護観察処分
②少年院送致
③児童自立支援施設又は児童養護施設送致
があります。

(保護観察処分)

保護観察処分は、少年を保護観察所の指導・監督に委ね、改善更正を目指す保護処分です。
この処分が言い渡された場合は、在宅で処分を受けることができるので、少年本人の負担が少ないということができます。

(少年院送致)

少年院送致は、その名の通り、少年を少年院に送致し、規律ある生活になじませて指導・訓練を行うことを内容としています。
少年院送致では少年院での生活を余儀なくされ、特別の場合を除いて外出することはできません。

(児童自立支援施設又は児童養護施設送致)

児童自立支援施設は、不良行為をなし、又はなすおそれのある児童や生活指導等を要する児童を入所させ、または保護者の下から通わせて、必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設です。

児童養護施設は、保護者のない児童(乳児は除かれます。ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含みます)、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設です。

~審判に向けてどうするか?~

紹介した保護処分のうち、児童自立支援施設又は児童養護施設送致は、その性質上Aくんになされる可能性はあまり高くないと思われます。
したがって、Aくんになされる可能性の高い保護処分は「保護観察処分」、「少年院送致」ということになります。

Aくんの学業や生活を考慮すると、本来の生活環境を離れることになる「少年院送致」は回避したいところです。
保護観察処分を受けることにより事件を解決するには、家庭裁判所の裁判官に、Aくんが在宅であっても改善更正しうる、ということに納得してもらう必要があります。
そのためには、Aくんに真摯な内省を促し、家庭での指導環境を充実させる必要があります。
弁護士のアドバイスを受けながら、環境調整を行い、より有利な事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が占有離脱物横領詐欺事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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