少年事件・強盗で逮捕された場合の弁護活動 

2020-02-02

少年事件において強盗の疑いで逮捕されてしまった場合の弁護活動等について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~

少年Aは、夜間バイクで走行中に前方にバッグを持ったV女を認めた。
そして少年Aは、バイクでV女の横を通り過ぎる際にバッグを無理やりひったくった。
千葉県松戸警察署の警察官は、少年Aを強盗の疑いで逮捕した。
少年Aの家族は、少年事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~強盗罪と窃盗罪の区別~

本件で、少年Aは窃盗罪(刑法235条)ではなく強盗罪(刑法236条)によって逮捕されています。
一般的な感覚からすれば、本件で強盗罪が適用されるのは当然という感覚を持たれるかもしれません。

しかし、刑法236条1項は、「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者」を「強盗の罪」とする旨を定めていることに注意が必要です。
つまり、「財物」を取得する手段として「暴行又は脅迫」という要件を満たしている必要があるのです。
そして、この強盗罪における「暴行又は脅迫」とは、客観的にみて被害者の反抗を抑圧するに至る程度のものが必要とされており、これは刑法上に規定されている「暴行(脅迫)」概念の中でも最も強度のものを要求するものです。
したがって、このような強度な「暴行又は脅迫」が行われたと認められない限りは、強盗罪は成立せず、あくまで窃盗罪が成立するにとどまることになります。

本件では、少年Aがバッグをひったくった際に、たとえばV女が抵抗ししばらくバイクに引きずられたというような事実がある場合、少年Aの行為は客観的にみて被害者の反抗を抑圧するに足る「暴行」が加えられたといえ強盗罪が成立すると考えられます。
これに対し、少年AがバッグをV女の抵抗もなくひったくった場合には、強盗罪の手段としての「暴行(又は脅迫)」が行われたとはいえず窃盗罪が成立するにとどまるでしょう。

なお、V女が怪我を負っていた場合、強盗罪が成立する場合には強盗致傷罪(刑法240条)が、窃盗罪が成立する場合にはこれに加えて傷害罪(刑法207条)が成立する余地があることにも注意が必要です。

~少年事件における勾留~

少年法の適用を受ける「少年」(少年法2条1項参照)も、逮捕段階では基本的には通常の成人事件と同様の扱いを受けることになります。
したがって、逮捕されてしまうと勾留という10日間に及ぶさらに長い身体拘束処分を受ける可能性があるのです(刑事訴訟法207条1項、60条1項)。
もっとも、少年事件における勾留に関しては、少年法48条1項(43条3項も参照)が「勾留状は、やむを得ない場合でなければ、少年に対して、これを発することはできない」として、通常の成人事件と異なり、少年を勾留するためには「やむを得ない場合」という要件が加重されています。
これは、少年が成人と比べ人格の発展・成長の過程にあり、成人よりも勾留による精神的・肉体的影響が大きいと考えられていることから付加されているとされる要件です。
したがって、弁護士としては、本当に「やむを得ない場合」といえるのかどうかを、少年の年齢や非行歴、事件の重大性などを考慮した上で、しっかりと検討する必要があるといえるでしょう。

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