逆送されないようにしたい

1 逆送について

逆送とは,家庭裁判所が送致された少年を調査した結果、保護処分ではなく刑事処分を科すことが相当であるとして検察に送致する決定を行います。
これが検察官送致決定であり,通常,「逆送」といわれています。
   
なお,刑事処分相当として検察官に送致された場合,検察官は,公訴提起するに足りる犯罪の嫌疑があると思慮するときは起訴しなければならないとされており,成人事件における検察官の起訴裁量権は制限されています。
   
逆送には,①年齢超過を理由とする場合と,②刑事処分相当を理由とする場合の2種類があります。
 

2 年齢超過を理由とする場合

審判時に少年が20歳以上に達している場合,少年法の適用対象ではなくなるため,家庭裁判所は逆送しなければなりません。
これを,年齢超過逆送といいます。
 

3 刑事処分相当を理由とする場合

家庭裁判所は,死刑,懲役または禁固に当たる罪の事件について,調査の結果,その罪質及び情状に照らして刑事処分相当と認めるときは,事件を検察官に送致を決定しなければならないとされています。
これを,刑事処分相当逆送といいます。
   
また,犯行時に16歳以上の少年で,故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に当たる事件の場合には,原則として,検察官に送致しなければなりません。
   
なお,14歳未満の者は刑事責任能力がないとして,刑事責任に問うことはできないため,14歳未満の者が刑罰法規に触れる行為をした場合であっても,刑事処分を相当として検察官に送致することはできません。
 

4 逆送を防ぐためには

刑事処分相当を理由とする逆送を防ぐためには,裁判官に対し,少年に対する処遇としては,刑事処分が相当ではないことを主張する必要があります。
   
そもそも「刑事処分が相当である」には,保護処分によっては少年の矯正改善の見込みがない場合(これを,「保護不能」といいます。)のほか,事案の性質,社会感情,被害感情等から,保護処分に付すことが社会的に許容されない場合(これを,「保護不適」といいます。)を含むといわれています。
   
したがって,逆送を防ぐための付添人の活動としては,当該少年は保護処分により更生できることを主張することはもちろんですが,事案の性質,社会感情,被害感情等から,保護処分に付すことが社会的にも許容されるということを,具体的な事情に即して主張していくことになります。

 

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